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「たのしいproject」をやってる楽しい人について書いてみる。下の巻 


記事・写真 三浦順子

 わたしが岡原さんと友だちになったのは確か今から1年前くらいだったかなと思う。岡原さんは「たのしいproject」っていう団体を主宰していて、障がいのある子も含めたみんなが楽しめることをいーつも探している人なのだ。

 岡原さん自身、18トリソミーの次女・めいちゃんとずっと伴走してきた。めいちゃんは支援学校高等部の2年生。岡原さんはいつもは陶芸体験とか、写真展とか音楽会などを企画して、めいちゃんやそのほかにも大勢の人たちを楽しませている。

2024年6月16日に大分市の新生支援学校で開催した「わたしのお気に入り ー最高にリラックスして音楽を感じるー JAZZ LIVE」の様子

18トリソミーについて↓

 岡原さんは昨秋、別府市で開催されたある講演会に出向いた。その講演会にはわたしも関心があった。そして偶然にも地元のメディアから講演内容をまとめる仕事をもらい、深くお話を聞くことができた。講演会終了後、岡原さんはものすごく感激していて、講師の先生を出待ち?していたほどだった。その後から、岡原さんはこう言い始めたのだ。
「大分の人にもあの話を聴いてほしい!!もうちょっと大きいところでやりたい!!」

 そのお話とは、西郷孝彦さんという方の講演だった。西郷さんは世田谷区立桜丘中の元校長先生。桜丘中は公立の中学校だけど校則や定期テストも廃止しているし、服装も自由。不登校だった子どもたちも桜丘中に来るとなんかホッとする雰囲気の学校なのだという。西郷さんは講演の中で「どうやったらそんな学校を作れるんだろう?!」という私たち聴衆の疑問に丁寧に答えてくれた。しかも終了後にメールアドレスを公開して「思ったことや質問など、何でも送ってください。1週間くらい時間がかかるけどお返事します」とまで言うのだ。必ずお返事するって、どういうことだろう。わたしは1人の人に1通の返事をすることさえままならないことがある。西郷さんは各地で講演しているので、何百人もの人が日々メールを送っていることだろう。それに返事をするなんて、大変すぎるではないか。

 そして岡原さんという人はとにかく思い立ったが吉日の人なのだ。講演の日の夜に西郷先生にもうメールを送っていて、お話の通り1週間後には返事がきたらしい。それが2023年の9月。それから着々と準備は進み…

7月に開催した「おかはらめい作品展(
平和市民公園能楽堂にて)」

 というか、確かに準備は着々と進んでいたようだった。でもそれは岡原さんの体調とは別だった。その後、岡原さんに病気がみつかって、春には手術もした。それでもスケジュールの変更はない。
 思えば岡原さんには、ちょっとした感染でも入院のおそれがあるめいちゃんもいる。家族のライフイベントもあってとても忙しかったはず。そして自身の病気への対処も必要だった。なのに、たのしいprojectの行事日程はまるで、何か信念という電車に乗っているみたいにぐいぐい進むのだ。そして補助金の申請をしたり、会場を押さえたり、ボランティアさんを頼んだり、他のイベントもどんどんやりながら、2024年7月下旬の開催に向かっていった。

 講演会まで2週間を切ったある日、いつものように岡原さんからメッセンジャーが来たんやけどその内容にはちょっとびっくりした。内容をかいつまんでいうと、講演会前日の西郷さんとの食事会にきませんか、そこでわたし(ライター三浦)が直談判し、もしOKそうなら講演会などの取材をしてみない?ということだったのだ。

えードキドキするけど。大丈夫かなわたし。笑

 それから一瞬考えた。前回、別府での講演会を地元メディアの依頼でまとめたとき、西郷さんはたくさんの素敵なエピソードを聞かせてくれたのに字数にしてその15分の1くらいしか掲載できなかった。でも、身近なメディアであるこのミンタラマガジンならもっとたっぷり内容を載せられる。教育の問題に関しては、わたし自身もうちの子どもたちも結構ズタボロで、本当に困っている人がたくさんいることは身にしみて分かっている。大勢の中で、困っている人は自分をマイノリティだと感じてしまう。たとえそれが一握りの人であったとしても、講演内容の余白まですべてを届けることが、何かのヒントになることもあるのではないか。

講演会前日の食事会は
とっても素敵な場所で行われました

 そう思って7月26日夜・編集長のKEYちゃんと連れ立って食事会に行き、場が和んだころ初対面の西郷さんにこう切り出したのだ。
「先生の講演内容を余すところなく、マガジンに載せてもいいでしょうか?」

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 …ということで次回から、大分市で2024年7月27日に開催された西郷孝彦さんの講演会「生きたい社会のつくり方」の講演録を掲載します。西郷さんがこれまでどんな経験をして、どんな思いで自由な公立中学校を作っていったのか。分量はかなり多いですが、誰かがどこかで本当に困ったときに救われるお話だと思います。

楽しみながら読んでもらえたらうれしいです。

食事会が終わって外に出たあとも
語り合うメンバー

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そして…

西郷先生!取材OKしてくれて
ありがとうございました!

-世田谷区立桜丘中学校の実践に学ぶ-
生きたい社会のつくり方      
西郷孝彦さん講演会

①なぜ「楽しく過ごせる学校にしたい」と思ったか

10/19(土)  19PM頃 公開予定!

おたのしみに♨️


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プロフィール

↓岡原さん主宰たのしいprojectのインスタ

https://www.instagram.com/tanoshii_project/


Magazine Crew

三浦順子(あのね文書室)

ライター/インタビュアー。 大分県の片隅でドタバタと4人の子育て中。猫3匹と6人家族で暮らしています。元地方紙記者(見出しとレイアウト担当)。2019年、インタビュー記事を書きはじめました。2022年からは地方紙と専門紙の契約ライターもやってます。

https://www.instagram.com/p/CfcaclBPQdA/



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