【掌編小説#8】『儚く脆く美しい』
『君は儚く脆く美しい。そんな君をいつまでも見つめていたいと僕は思った。』
「なんかありがちな表現。」
「いかにも人が喜びそうな言葉。」
「薄っぺらいなぁ。」
(そうさ。僕の中にある言葉は僕が作った物じゃない。どこかで聞いたようなありがちな表現で、薄っぺらい。そんな言葉でしか綴る事が出来ないんだ。学が無い?教養も足りない?無知?わかってるさ。でも…)
《君だけじゃない。みんなそう。みんな誰かの作った言葉を繋げてるだけ。言葉は誰かの作り物だから。》
(でも。僕は…もっと…もっと人の心に届くような表現をしたいんだ!)
《今に人の心に届くさ。私には充分届いてる。君はそのままでいいのさ。それにこの世界では誰も君を馬鹿にしたりしない。》
(そのままで?)
《そう。そのままでいいのさ。君のありのまま、今持ち合わせている言葉で表現するといい。そしてこの世界でもっと言葉に触れる事で君の中にはたくさんの言葉が入り込んでくるよ。この【noteの世界】にはたくさんの言葉が溢れてる。それに触れるんだ。》
(この世界に溢れてる言葉に。)
《そんな君に言葉を贈るよ。》
(僕に?言葉を?)
《清く正しく美しく生きろ》
(…もっとありがち。)
〈完〉
【解説という名の言い訳】
掌編小説8作目です。解説(言い訳)の方が長くなります。
『僕』と『私』と『俺たち』の会話でというか、内省を小説にして完結させてみました。そもそもこれって小説なんですかね?不勉強、無知、教養無くてすみません!
オチでガッカリさせましたか?今のところ真面目に終わらせないスタイルでやってます。次こそ真面目に終わる小説も書いてみようかな。…と言ってみる。
毎回言わせて頂いてますがど素人ですので、色々大目に見て下さい!
「清く正しく美しく」は宝塚歌劇団のモットーという事で、こんな小説に引用させて頂き申し訳ありません。
私のお友達に私には出来ない、発想も及ばない素敵な言葉で物語やエッセイを書かれる方たちがいます。
私はその方たちに刺激を受けて執筆しています。
今回も着想はお友達の小説からです。
いつも素敵な表現をありがとうございます。
これからもよろしくです!
そのほかにもこの【noteの世界】にはたくさんの表現が溢れていて、ついつい「自分の表現」は大丈夫だろうか?と『僕』ほどでは無いですが、迷う瞬間が少しはあります。
それでもそんな自分の表現を楽しみにしてますと言って頂ける。なんて幸せな事かと感じております。
これからも『面白い』を探していきます。
読んでくれた全ての人へ!
最後まで読んで頂きありがとうございます。
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『noteの世界でのんびり泳ぐ者(金づち)』
ミノキシジルでした。