老いた『者』ではなく『時代』を託す場所


とある田舎の宅老所。


地元の皆さんのおかげでなんとか運営出来ている。


立ち上げながら気づいた事は「スキル」や」知識」よりも「繋がり」の大切さだった。

「自分らしく働きたい」と思って立ち上げた宅老所には
たくさんの役者が揃っていて、ひたすら人の体を叩くばぁさんがいれば叩かれる拍子に合わせ童謡を歌う職員がいる。

かたや家の隅から隅へ歩き続けるじぃさんがいれば無造作に置いてある家具がじぃさんのよろめきを絶妙に受け止めている。


そんな手作りの舞台を彩る役者に芸名はいらない。



そこは「自分としていられる場所」なのである。

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