オンラインHR会(九州版)をやってみた~僕の地方企業への想い~
マイクロ人事部長の髙橋実です。
2018年から、マイクロ人事部長をはじめて、現在福岡の企業の人事責任者をやっています(でも、コロナ禍で、僕の場合飛行機移動が伴うので、現在完全出勤禁止になっていますが)。
じつは、出勤日前後で、九州地区の人事関係者有志で「九州HR会」という会を立ち上げ、はや1年になります。
九州の企業の可能性を感じた
僕は、実際に3年近く九州の企業を見てきて、「非常に大きな可能性」を感じています。
「関門海峡は、とてつもなく渡るのが難しいのではないか」
そう思わせるほど、九州には面白い商材・コンテンツを持っている企業が多い。そして、地元密着のドミナント戦略でしっかりと経営しています。
こんな本もあるくらいです。
(それまで僕は、福岡人はラーメンばかり食べているのかと思っていました。でも、「福岡はうどん県」なんです)
これからの少子高齢化に向けて、魅力のある地方企業を活性化させることが日本の将来を作ることなのではないか?そう考えました。
地方都市の情報格差
一方で、九州の企業は、東京と比べても圧倒的な情報格差がある。実際のセミナーに出てみても、「あれ?まだこんなことやってるの?」という感じ。東京では数年前に出ていたコンテンツが、今ようやく出てきている。
すごいラフに調べてみました。
今年の2月に拾ってみたものですが、確かにセミナー数は、圧倒的に差があります。
では、中身はどうなのか?
ざっと、セミナー説明の文章を拾ってテキストマイニングしてみました。
東京が「組織」。そして福岡は「採用」が中心。
ほうほう。なるほど。もうちょっと見てみましょう。
おお。明らかに差が出てきました。
つまり、こういうことなのではないかと。
まだ、人事戦略を考える上で、九州は「入口戦略である採用」から抜けられていない。それに比べ、東京は「採用だけでは組織は良くならない。組織の中を変えていかねば、組織は変わらない」というフェーズに入っている。
つまり、九州は、数年遅れているということが言えると思います。
地方都市の「プロ」人材不足
そして、地方都市は、「圧倒的にプロ人材が不足している」。
実際に九州の企業で、管理部門の採用をしていると、それを痛感します。
面接をしてみても、とても物足りない。
プロ人材が、いないのです。
それは、前述した、「情報格差」もその原因の一つですが、どの地方企業も、事業承継のタイミングに入っています。僕が今マイクロ人事部長で入っている企業は全て事業承継がテーマなのですが、この地方のプロ人材不在状況では、折角いい素材をもった地方企業が、死んでいってしまう。
これ、本当にリアルにそうです。
九州HR会を立ち上げた意義
僕が、九州HR会を立ち上げた意義は、まさにこの状況をなんとかしたい。
東京は、人事人材も、多数出てきている(以前は、東京で「ごじかん会」という総勢200名以上の現役人事の会を10年前に立ち上げ、事務局をしていました)。※この会に入るのには、参加メンバーの推薦が必要です(2020年4月現在)
僕も、一応「人事プロフェッショナル」を名乗っているので、このノウハウを「優秀な地元の人事(や経営者)」に届けられないか。そう考えて、何人かの人事に以下のようにお声がけをさせていただいたところ、とても優秀な人事の方が集まっていただけました。
オンライン九州HR会開催
でも、今回のコロナ禍で、昨年は100フライト/年もしていた僕が、移動手段を失いました。恐らくこの状況が収束するまでは、下手をすれば数年かかる。そのため、この九州HR会を、どのように運営していくべきか、結論の出ぬまま「Zoomでとりあえず集まろう」と、本日「オンライン九州HR会」を開催しました。
集まってくれたメンバー。
その他参加したいメンバーもたくさんいたのですが、コロナ対応に忙殺されていて泣く泣く不参加のメンバーも多数。
写真は楽しそうですが、内容の密度が極めて濃い2時間になりました。
・事業継続の話
・雇用助成金の話
・テレワークでの組織の作り方の話
・アフターコロナの話
みな、それぞれの役割で、何かを感じてくれたはずです。
そして、僕自身の一番の収穫は「現地に行けなくとも、僕にやれることはどうやらありそうだ」ということ。
恐らく、オンラインでも、僕のノウハウは提供できるし、皆の英知を集めていけば、この難局も、そして明るい未来も作れそうだ、ということ。
そうはいっても、まだまだ模索中です。
人事責任者で入っている2社に、僕は何が提供できるのか(それぞれ、まだ対面に拘っている会社だったので、いきなりオンラインを活用することができない。手法を変えるのではなく、経営者からのマインドを変えねばならないレベル)ずっと考えていたので、少しだけ光が見えました。
この未曽有の状況で、僕自身何ができるか。
将来の日本のために、自分が持っている価値を、全部提供する。
そして、地方都市を元気にするため、自らもマイクロ人事部長として対峙するし、プロ人事人材(プロ経営人材)も育てる。
引き続き、自分の本質を変えることなく、臨みたいと思います。
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