フルートレッスンの記録
フルートのレッスンは、先生の了解をもらって全部録音している。
帰宅してから、録音を聴きながら指導内容をノートに手書きで記録する。
普通は鉛筆を持参して、その場で先生の指導を楽譜に記入するかと思う。
私はメモがとても遅い上に字を間違えるので、普通の人のようにできない。
鉛筆すら持たずに、「吹く」「聴く(先生の音と言葉)」に専念している。
これ以上の同時作業は、私のキャパでは無理。
そのかわり、帰宅してからの復習に時間をかけている。
仕事もお金も無いけれど、時間だけは結構ある者の特権を活かせる。
最初は、サラッと一度通して聴いて、大切なことだけを楽譜にメモした。
それでも十分だろうけれど、粘着質な私は徐々に深みにはまった。
先生は指摘事項を説明する時、よく例え話やオノマトペを使う。
最初は「面白い!」「ウケる!」と笑って受け流していた。
でも、その言葉の中に技術用語では伝えきれない感覚的なものが凝縮されている気がしてきて、今ではなるべく正確にその言葉を記録している。
「このスフォルツァンドは、ママが子供の悪戯を我慢強くジーッと見ていて、一向にやめないから『コラーっ!』と一気に叫ぶ感じで」とか😆
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ここで伝えたいのは、良い音を出そうと言う打算や思考ではなく、抑え込んだ感情を一気に爆発させることを最優先にするイメージ。
変な音を出したら恥ずかしいという自分の殻を破る勇気。
先生は専門的な知識も豊富だし、長年の演奏や指導で得た成功や失敗などの全てを財産として、自分の持つものを惜しげなく伝えようとしている。
その表現として使っている言葉は、どれをとっても貴重だし、私も敬意を持って全力で受け止めたい。
自分でもフルートの音を出して確認しながら進めるので、45分の録音だとすると1時間半から2時間かけている。
(暇人はいいな〜と思う人は、病気で仕事ができない体験をしてね!)
ノートはLIFEの日記帳。
以前に購入したが、使うことなく引出しにしまい込んでいた。
私には勿体無い高級ノートだが、フルートレッスンの記録には丁度良い。
このノートに書くと思うだけで気持ちが引き締まる。
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フルートの技術はなかなか上達しない。
今月で7年習ったのに、初級にすら到達していない。
人には、器用・不器用、物覚えが良い・悪い、センスがある・無いなどの差があるので仕方ない。
でも、こんな私にも真剣に向き合ってくれる先生に巡り会えたことは、フルートの上達とは一味違う喜びだ。
録音を聴きながら先生の言葉を再び噛みしめる時、それを強く感じる。
先生とはレッスン料というお金だけで繋がっている。
将来は「カネの切れ目が縁の切れ目」になるが、それも仕方ない。
レッスン料を支払えるうちに沢山吸収させていただきます!と改めて誓う。
来年1月分の月謝をお支払いした。
レッスンの日時は未定だが、来年のスケジュールの種を一つ蒔いた。
来年、あるのかなぁ?