子育てしながら叶える夢 着付師へのスタートライン
師範科卒業までの道のり
師範科が始まると今までとは違いました。
今までは終了時の試験がなんとなくできていれば
卒業できていました。
師範科卒業には自装着付け、着付け講師
着付師の試験3つの試験
すべてクリアする必要があります。
卒業試験は1回目で不合格となっても
追試を受けることができます。
しかし負けず嫌いの私は
何としても1回目で合格したいと思ったのです。
試験までの道のりは
思っていたよりも厳しいものでした。
着付けは自然に上達する?練習不足の壁を越えるには
師範科に通い始めた頃は
教室に通っていれば
自然と着付けがうまくなる。
そう思っていました。
しかし教室が進んでも
着付けがうまくなる気配はありません。
師範科前期が終わる頃には
本当にこのレベルで合格できるのか
というところまでしか技術を身につけることができませんでした。
師範科で一緒に勉強している方は
普段も着物を着用したりと
教室以外でも着物に
触れ合っている方が多かったです。
私は普段から着物を着ることがなかったので
教室以外で着物にふれる機会が
ほとんどありませんでした。
他の方たちより
着物に触れる機会が少ないので
教室だけでは着付けが
うまくなるわけがありませんでした。
ひたむきに技を磨く日々
あまりにも上達しないので
先生は少し呆れていました。
教室が進むにつれて練習用ボディの購入を
すすめられました。
これ以上お金をかけたくなかった私は
ボディなんてなくても
うまくなる方法はあるはず
そう思っていました。
しかしボディがないから家で練習できない
練習できないからうまくならないの
悪循環に陥っていました。
このままでは一発合格どころか
合格すら危うい状況です。
「ボディは卒業してからも使うから」とか
自分で納得いく理由をつけて
ついに練習用ボディを
購入することを決意しました。
ボディを購入してからは
試験日まで毎日1回は必ず練習すると決め実行しました。
技術の習得には練習あるのみです。
自宅で毎日練習を始めると
今までにないスピードで上達しました。
技術試験の他にも
着付けの説明をしながら着付けをするという
着付け講師としての試験があります。
テキストの文言を一語一句間違えないで覚えました。
子どもが寝静まってから
薄暗いリビングで一人
覚えた文言を呪文のように唱えそれを録音しました。
卒業試験ついに合格
師範科で約5ヶ月
毎日の練習の成果を発揮するときが来ました。
当日はいつも通っていた教室とは
別の場所にある本校での試験です。
本校に行くことがほとんどなかったため
事前に下車駅の再確認をしました。
事前に下車駅を調べたにもかかわらず
当日駅を間違えるという失態。
当日は時間に余裕をもって
自宅を出たので試験には間に合いました。
久しぶりの試験は緊張しましたが
十分練習したので自信はありました。
緊張していたせいか、何をやったのか
どれくらいの時間がかかったのか
全く覚えていません。
結果発表の日、合格通知をいただいたときは
本当に嬉しかったです。
30人ほど受験者がいたと思いますが
1回目の合格したのは、2人でした。
目標通り一発合格!
努力すれば成し遂げられることを
子どもに示すことができたことが
母として誇らしく思いました。
教室に通い始めてから約3年
時間はかかりましたが
やっと着付師としての
スタートラインに立ちました。