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マイノリティの初心者として【メンバー自己紹介④】
くしろマイノリティ研究所のnoteは、釧路にあるNPO法人地域生活支援ネットワークサロンが取り組んでいる、ダブルマイノリティ(LGBTQと発達障がいの両方)をメインテーマとした休眠預金事業の一環として開設しています。今回はnoteを始めたばかりということで、関わっているメンバーがそれぞれ事業の紹介や自己紹介を書きました。この記事はその第4弾です。
はじめまして。現在22歳のなおと申します。拙い文章ではありますが、私がなぜくしろマイノリティ研究所に関わっているか、また関わるきっかけになった「部落地域」というものについても語りたいと思います。
私は今、北海道釧路市というとても寒い地域に部屋を借りて住んでいます。というのも、私自身はもともと大阪在住で今まで22年間大阪府以外で暮らしたことは無かったのですが、今回ご縁もあって8月中旬から北の大地で生活をすることになりました。大阪人の私からすると9月でもう肌寒いこの地域で冬を越せるのか不安が募るばかりの毎日です笑。
話を戻しまして、ではなぜここで生活しくしろマイノリティ研究所に関わらせていただいているかということを説明したいと思います。そこには自分の育った地域とそこで培った自分の考えが関係しています。
自分の育った地域と自分との関係性
私が大阪で住んでいる場所の近くには「北芝」という地域があります。私自身、小・中学校の時は放課後・祝日はそこで遊んで過ごしましたし、私の両親もそこで働いていたという私にとっては非常に身近な場所です。そこは、部落地域として長い間差別を受けて来ている歴史を持つ場所です。私のマイノリティへの関わりの源泉はここにあります。今も見えない化・複雑化はしていますが、確かに部落差別は社会に残っていると感じます。(昨今の見えない化の動きには、マイノリティに対する差別を見えないように、見ないように?しようとする社会の雰囲気を感じます。)しかし、私が少年時代に北芝に対して抱いていた印象はそんなマイナスなものではなく、「おもろいこと色々やってるところ」とか「気にかけて見ていてくれる人たちがたくさんおるところ」というプラスのイメージばかりでした。実際、部落で育った者としての意味や関わり方を考え始めたのは20歳前になってからでした。(自分自身の当事者感やあったかく感じる部分とだからこそ難しく感じた部分となどなど書くと長くなりそうなのでまたの機会に、、)
当時は当たり前のように過ごしていましたが、今考えると勉強のサポートや一緒に遊んでくれたりする少し年上の人がいたり、子ども・お年寄り・障害のある人・国籍と違う人などカテゴリーで分ける方がめんどくさくなるほど色んな人が関わりながらイベントや季節のお祭りなど共に楽しんでいたことは貴重な経験であったと思います。振り返りながら周りにも目を向けてみると、これは普通のことではなく部落解放運動の中で培われてきた文化や体制なのかなと考えるようになりました。また、どんな人でも生きやすくなるような暮らしの形の1つなのかなとも考えるようになりました。
地域で生きていくことの可能性
今、我々が生きている社会は冷たい社会だなと感じます。社会の中で生きづらくてもそれはあなたの責任です。という自己責任論の雰囲気の中で様々な困難やマイノリティ性を持つ人は虐げられていると思います。(今の部落地域は、部落差別を受けているというマイノリティ性を持つ人だけでなく、その他の多様なマイノリティ性を持つ人も集まりやすい場所になっているように思います。)そんな時に、地域の中に弱くても横のつながりがあれば救われる人はいるのではないかなと考えます。例えば、日々の生活の愚痴を少しはける場があれば。例えば、子育ての悩みを共有できる場があれば。例えば、子どものちょっとした異変に気付けて対応できる学校と地域との連携があれば。そんなことを考えながら、しかしたくさんモヤモヤしながら地域で生きていくことの可能性を考えています。
今後どう関わっていきたいか
という私も、マジョリティ性という高い下駄を無意識に履いて歩いていたマイノリティ初心者です。研究所での活動はもちろん休憩時間のふとした会話の中でも、普段からマジョリティ性を振り回していたことに気づかされ、自省の念に苛まれることも稀ではありません。しかし、マイノリティ初心者として考えたこと感じたことを共有し発信していくことは研究所の活動にとっても、私自身にとっても重要な経験値になるかと考えています。世の中の多くのマイノリティ初心者と共に学べるような活動になればと思います。
以上、長々とお付き合いありがとうございました。
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