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私たちの「感覚」って?②~理学療法士とヨガの視点~

 前回は、理学療法士の経験から、「感覚」が大事ということに気づいてきたお話をしてきました。
 そこから、今回はヨガの経験から「感覚」というものが自分の中でどう変化してきて、どう捉えているのか?ということについてお話したいと思います。

 理学療法士として働く中で、「感覚」というものは大事だな~なんて思ってはいましたが、「感覚」の勉強も西洋医学的な視点で、特に深部感覚(筋肉や関節の動きなど)に焦点を当ててそれについて深く学んでいく日々を送っていました。だけれども、運動指導を行っていく中でそれに限界を感じることに遭遇することが多くあり、その時に、「何か違う」と感じながらも、私の思考の中では「筋肉や骨格系、そして運動学の勉強が足りないからか~」なんて思って勉強するけれど、その人は変わらない…という悪循環。
 この感覚、リハビリをする方で経験された方もいるかもしれません。

 そんな日々を経験していた中で出会ったのが、「ヨガ」。ヨガをして、「なんかいいな~」と思ったのだけれど、何がいいのかはいまいちわからず。そして、そこからさらにたどり着いたのが、「A-yoga」というものでした。(気になる方は一度しらべてみてください)
 そこで学んだことは、人の動きというのは「入力」を変えることによって変わる。そして、人をミクロではなく、マクロでもみていく必要があるということ。
 この「入力」で大事になってくるのが「感覚」。そして「感覚」というのは、筋肉の長さや関節の動きだけではなく、視覚や触覚、聴覚、味覚、嗅覚など、多くのものが私たちにかかわっているということ。そして、その受け取っている感覚は、社会や環境によっても変わるのだということ。
 これを聞いたときに、自分の視点でみた「感覚」というものは、非常にせま~いミクロのものでみていたことに気づかされました。

 ただ、話をきいただけでは壮大な話で、わかるようでわからず、理解ができなかったのですが、ヨガで動くことを通して、自分の思考や身体が変わっていくのを実感していく中で、その話の意味が分かってきたような感覚になりました。(まだまだわかっていないことはたくさんあるけれども…)

 一番変化があったのは、自分の思考で、いままでうまくいかないな~なんていうことがあったときに、「自分のせいだ!」なんて責めてしまうことが多かったのですが、これを学んだあとでは、「自分の視点が狭かったのか!新しい発見ができてよかった~」なんて思えるようになりました。
 そして、普段かかわるお子さんの運動指導でも、その子の「感覚」を意識して考えるだけで、その子の運動であったり、モチベーションが変化するのがみえるようになってきました。
 こんなふうに「感覚」のとらえ方が変化したのは、「ヨガ」と「理学療法士」という2つの視点から学んで経験したからこそ、見えてきたものなのだな~と思います。そして、この経験を、知識と結び付けてかみ砕いてお伝えしていく中で、だれかのお役に立てれば嬉しいです。

「感覚」はとっても不思議なもので、奥深い。
 私たちは普段、触覚・視覚・聴覚・味覚・嗅覚などの情報を絶えず受け取っているけれども、それを意識して感じているのは受け取っている情報の一部でしかない。そして、その受け取り方は人によってさまざまで、環境や思考によっても変わってくる。
 
 次の回からは、「感覚」というものに深堀しつつ、私たちの生活との結びつきについてお話できればと思います。

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