見出し画像

声、電話、距離感

つくづく便利な世の中だと思う。

ヨーロッパ、イギリスから日本との距離は約9195km、飛行機を使って約13時間ほどの場所にいる。でも毎日テキストを送れるし、電話だってできる。テレビ電話をすればリアルタイムの相手を見ることすらできる。(テレビ電話はあまり好きではないのでしないのだけれど...ちょっと恥ずかしい。)

電話をしたら相手の息遣いさえ感じられて まるで隣にいて話をしているみたいだ。

実際には遠くて、だからこその切なさみたいのもあるけれど。

そして私はこれらのツールに大いに助けられている。

もしなかったら なんて想像も出来ないことだ。

ヨーロッパの多くの人は電話を好み、

いつでもどこでも電話をしている。みんな話すことが好きだ。

イギリスの地下鉄は電波が届かないので出来ないけれど、道で、バスで、そこら中でみんなが電話をしている。

しかも今はワイヤレスの人も多いから、誰もいない空間に向かって笑ったり、叫んだりしているからちょっと面白い。

加えて言えば声も大きい。公共の場だろうと気にせず(公共の場=静かにするという概念がないと思う。)大声で話している。

でもそれもこれも文化や環境、場所の違いだろう。

ハイコンテクスト文化とローコンテクスト文化と言われるが、

電話を多くするのも、直接伝えることが大事な文化だからだと思う。

ちなみに、私にとって電話は特別な感じがある。

電話は日常的にするものではなくて、大事なときにするもの。

大事な電話は、ひとりで部屋にこもって布団にくるまりながらコーヒーかお茶を片手にしたいのだ。

表情や声のトーンも誰にも見られたくない。

ちょっと秘密の、くすぐったい時間が私にとっての電話だ。



その気持ちがすごく励みになります。ありがとうございます!