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はじめに
宮崎県都城市祝吉で療育活動をしています「デイジー」です。
今回は低学年のユニットと高学年のユニットの紹介をします。
どうぞよろしくお願いします。
早速、低学年・高学年のユニットの紹介をします。
低学年・高学年のユニットの紹介
※窓はカーテンがまだ届いておらずプラスチックダンボールで目隠ししています。見栄えは悪いですが、太陽の光や景色に注目して活動に支障が出ている利用者がいたので応急処置で調整しました。
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小学1年生~4年生までがこの部屋を使います。
・「スタッフと勉強(1対1のエリア)」
・「1人で勉強(自立エリア)」
・「1人で休憩エリア」
・「多目的エリア(食事、ミーティング、グループ活動)」
・「リラックスルーム」
・「トイレ」
のエリアがあります。
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小学5年生以上がこの部屋を使います。
こちらも低学年と同じく
・「スタッフと勉強(1対1のエリア)」
・「1人で勉強(自立エリア)」
・「1人で休憩エリア」
・「多目的エリア(食事、ミーティング、グループ活動)」
・「リラックスルーム」
・「トイレ」
のエリアがあります。
なるべく事業所にある物を使って準備を進めていきたかったので境界にプラスチックダンボールをつなぎ合わせて設置したり、棚や机の配置で境界を具体的にしていきました。
2つのユニットの違い
低学年のユニットの方が刺激の統制は多いかと思います。
境界が分かりやすいようにすることと注目しやすい(気にしないでいいことを無視しやすい)ように意識してます。
高学年のユニットは境界も刺激の統制も低学年に比べると緩めになっています。
遊びの物の設定も2つのユニットに合わせた物で設定しています。以前のデイジーはスタッフも利用者も遊びの物で苦労しているところがあったので今は活動がしやすくなりました。
エリアの設定について
デイジーでは基本的に「1つのエリアは1つの目的で設定」をしています。
(一部多目的なエリアもあります。ただし計画的に多目的にしています。)
「1つのエリアは1つの目的で設定」は例えば「ここはスタッフと勉強する場所」「ここは1人で休憩をする場所」という設定です。
「この場所が何をするのか具体的に利用者がイメージしやすい設定」になっています。そのことが注目(「今は○○をする」や「今は○○は気にしない」)を助けてくれます。
これが無計画に多目的な設定をしていると「ここでは勉強もしておやつも食べて遊びもして・・・」と利用者にとって分かりづらく混乱が起きやすい設定になったり習慣が身に付きづらい設定になります。
「利用者にとっては学びにくい・分かりにくい」「スタッフにとっては教えにくい」という状況です。
お互いに本来なら成功体験で終われることでも失敗をしてしまいます。
「1つのエリアは1つの目的で設定」することで利用者もスタッフも成功体験で終われることが増えていきます。
実際、デイジーはエリアの設定がない時期が以前あったため、この違いは身をもって感じています。
このことについては別記事でまた書きたいと思います。
勉強エリア
デイジーでは「スタッフと勉強をする場面(1対1の勉強エリア)」と「1人で勉強を進める場面(自立エリア)」があります。
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奥の机は「スタッフと勉強」、手前3つは「自立エリア」
スタッフと勉強してできるようになったら1人で取り組む時間を設定します。
これは般化(※)を意識した設定です。
般化がうまくいくとそのスキルは自立を助けてくれるようになっていきます。
何を勉強場面で行うのかはまた別の記事でお話ししたいと思います。
※「般化」・・・「1つの場所でできることを場所が変わっても同じようにできる、人が変わっても同じようにできる、状況が変わっても同じようにできる、他のことに応用できる」という内容です。ここに苦手さがあり「家ではできるのに学校はできない」といったことが起きます。
おわりに
今回は低学年・高学年のユニットの紹介とエリアを設定する理由について簡単にお話ししました。
使える空間は限りがあるので工夫して無理くり設定しているところもありますがコンサルやスタッフ間でディスカッションしながら現在も調整を進めています。
「エリアを設定すること」や「般化」などここに書いてあることは一部の情報になります。記事に上げる都合上この情報量になりましたが、すごく奥が深い内容です。
デイジーの雰囲気が少しでも伝わったら嬉しく思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
投稿者:長崎祐太