異文化感受性理論
メーカー亜希子さんのお話を聞きました。
ミネアポリスでの警官が黒人を殺害した事件を廻り、様々な行動が起きているアメリカ。今日は「今アメリカで起きていること」と言うテーマでメーカー亜希子さんのお話を聞く機会がありました。根底にある人種差別が、このように湧き出てきているのだとは思っていましたが、誰しも人間の心の中にある心理(真理)なのだと思いました。
異文化を理解する感受性にも発達理論がある
発達心理学などでは、発達には段階や順次性がある。。と言う話がたくさん出てきますが、この異文化を受け入れていくためにも段階があると言うお話。否定→二極化→最小化→受容→適応 こんな段階で発達していく。
子どもの時に安心安全の中で体験しておきたいこと
十分に愛されて、何をしても安心安全という環境を味わうこと。そんな中で自分と他者との違いを知り、受け入れる経験。子どもが他人を受け入れられるようになるためには、愛着をベースとした信頼関係の構築が大切になるのは普遍的なこと。その上で、心が育つ中で他人との比較の中で、自尊心を大切にしながら、相手の違いを知る経験は大切。いろんな違いがあることを知ることも大事ですが、競争などの経験で勝った負けたの経験など2極の差の経験をしておくことも大事。ゆとり教育などで、差をつけない・・そんな時代もありましたが、防衛(攻撃)せずに経験をしておくことが多様性の需要に大きく影響すると考えると、逆効果のことをしていたのかも知れません。
最小化と言う言葉の意味
最小化・・・言葉の意味をググって見ると、PC用語として「ウィンドウの最小化など見せる部分を小さくすること。」と出てきますが正にそれ。心理学では防衛的規制として、受け入れがたい状況、または潜在的な危険な状況に晒された時に、それによる不安を軽減しようとする無意識的な心理的メカニズムのことを言います。この最小化の無意識は自分自身を考えても、結構あることに気がつきます。「黒人の命の問題も」「女性の管理職を増やすべきだ」などの問題も有意な立場や既得権を持つ人への驚異にもなり、そうは行っても、「黒人だけではなく人類全ての命が大切」「女性だけではなく、男性も大変」などは良い考え方、正しい考え方にも見えますが、問題のすり替えや最小化をしてしまうケースがあり得ることを心に止めておく重要性を学びました。
受容から適応への道
発達段階の中の、適応と言う地点まで到達できるのは100人いて一桁の人。社会の70%の人は最小化の段階までの発達で終わる。今のアメリカの政治を見ていると2極化を推進する言葉が飛び交っている。いかに多くの人を70%の最小化の段階まで成長させられるかが大切。又、人種差別がなくならないのは最小化されている人たちの中にある防衛反応の表出でもある。そんな観点でも解説してくださいました。心の中にある、優越感などのようなもの、そんなことを意識せずに過ごせるようになる。受容から適応への成長をしていきたいと思いました。
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