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秋の替わりのクリスマス
長くて暑い夏から、いきなり冬ですか。
薄手のステンカラーコートを羽織る機会もほとんどなく、ダウンジャケットに突入です。ちぇっ、あのコート、着たかったのになぁ。
とはいえ、暦の上ではディセンバー、もとい、十二月ですから、この寒さも通常営業。ただ年々短くなる秋に、SDGsなんて気にしない不真面目な私さえ、地球温暖化を憂います。
だってさ~、秋は大切な季節だもん。暑さ寒さもちょうどよく、何を食べてもおいしいし、集中して物事に取り組める。開け放った窓からは虫の声。しみじみ物思いに耽れます。
やがて来る寒くて長い冬に向け、心も体も準備が必要。ほら、クマだって、栄養補給ができてないのに冬眠できるわけもなく、あわてて人里に下りてきてるじゃないですか。
心づもりも何もなく、年末と言われてもと思いつつ、カフェに流れるクリスマスソングに、心がちょっぴり浮き立ちます。特に予定がなくっても、クリスマスってどうしてウキウキするんでしょ?
静かに今年を振り返り、厳かに迎える新年も身が引き締まっていいけれど、「ま~、思い残すことは多々あるし、いろいろやっちまったけど、なんとか年末にたどりついたから、これでよしとすっか、元気だし。ヤッホー!」と自分を許せるような包容力が、クリスマスにはあるような気がします。
…クリスチャンのみなさん、勝手なこと言ってごめんなさいね。
そうか、クリスマスって、厳しい冬に入る前のひとときの安らぎなのかもしれない。一瞬で過ぎ去った、秋の替わりの。
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