セルフインタビュー1
A:こんにちは。本日は青年海外協力隊としてドミニカ共和国に派遣されていたminoさんにインタビューを行います。まずは、派遣お疲れ様でした。いつ頃日本に戻ってきたんですか?
M:ありがとうございます。1年ちょっと前に帰ってきました。任期は2年間なので、本当は先月にその任期を終える予定だったのですが、新型コロナウイルスの影響で任期を1年残して帰ってきました。
A:そうだったのですね。現地ではどのような活動をされていたのですか?
M:現地ではエネルギー鉱業省という官庁で省エネの活動を行っていました。活動内容としては、建物の設備の管理をしている人たちに省エネの方法を教えたり、実際に建物を調査して省エネの手法を提案したりしていました。
A:青年海外協力隊というと、アフリカなどで井戸を掘っているイメージがあったのですが、そういう活動もあるのですね。
M:そうですね。おそらく現在では純粋に井戸を掘っている活動はないと思います。今は、看護師とか、地域の町おこし的な活動や、環境に関する活動や教育分野での活動が多いと思います。
A:minoさんは省エネの活動とのことでしたが、省エネの活動というのは具体的にどのようなものでしょうか?
M:簡単な例ですと、蛍光灯を効率の良いLED照明に変えましょうというような提案をしていました。LED照明に交換すると、交換費用は掛かりますが数年使えばその費用分は電気代が安くなることで取り戻せます。環境にも良いですし、コストも下げられるので省エネを進めましょう。というような提案を良くしていました。
日本ではクールビズという言葉があるように、省エネは我慢するというようなイメージを持たれている方もいます。ただ、我慢しろというのは経験上海外ではなかなか受け入れられません。あくまでもコストが下がる事を目的として省エネは行うのが良いと思って活動していました。
A:コストも下がって、環境にも良いなら省エネのインセンティブが働きますね。
M:はい。環境に良いことを行うには経済的にも良い影響がないと自律的には進まないと思っています。
A:そういえば、大切な事を聞くのを忘れていました。派遣国はドミニカとの事ですが、どんか国でしょうか?そもそもどこにあるのでしょうか?アフリカですか?
M:私の派遣国は正確にはドミニカ共和国と言います。実はドミニカという国も別であるのでややこしいんですね。ドミニカ共和国はカリブ海のイスパニョーラ島にあります。メキシコの右、フロリダの下らへんです。このイスパニョーラ島にはハイチという国もあります。
A:そうなんですね。なんか国名は聞いたことがあったのですが。
M:野球が好きな人には良く知られた国です。日本にもたくさんのドミニカ共和国出身の野球選手がいます。私がファンである中日ドラゴンズでは、たくさんのドミニカ共和国の選手が活躍していました。有名どころですと、タイロン・ウッズであるとかトニ・ブランコですね。その他では広島カープも現地にカープアカデミーという野球アカデミーを運営していますのでたくさんのドミニカ共和国の選手が日本で活躍しています。
A:ドミニカ共和国はイスパニョーラ島という島にあるということでしたが、ドミニカ共和国は小さい国なんでしょうか?
M:おおよそ九州+高知県くらいの面積で、大体の場所は首都からバスで半日あればいけるくらいのサイズ感です。人口は約1000万人です。首都はサント・ドミンゴという名前で、そこに大体400万人程度が暮らしています。青年海外協力隊といえば、何にもないド田舎での活動というイメージがあるかもしれませんが、私の住んでいた首都は地下鉄も走っているくらいでとても都会でした。
A:そんなに発展しているのですか。それほど発展していても派遣されるのですね。
M:冒頭でも少し触れましたが、今はたくさんの種類の活動があります。どんな国も発展に合わせて課題は常に出てきます。私の活動である省エネなんて特にそうです。まず電気を使っていないと省エネもしようがないので。おそらくですが青年海外協力隊では私が初の省エネの活動となっていると思います。今度はこういった活動も増えてくるのかもしれません。
A:私の青年海外協力隊のイメージが少し変わりました。もう少しドミニカ共和国の基本的な話をお聞きします。ドミニカ共和国はどんな人種で何語を喋るのでしょうか?
M:人種は混血の人がとても多いです。他に白人と黒人がいます。アジア系の人はあまりいないです。言葉はスペイン語です。ちなみに宗教はキリスト教のカトリックが多いみたいです。
A:スペイン語という事は現地での活動もスペイン語で行ったという事でしょうか?
M:そうですね。基本的にスペイン語でした。ただ、半年ほどの勉強期間しかなかったので、活動先ではとても苦労しました。
A:半年間しかなかったのですか。それで活動ができるのはすごいですね。
M:とても活動ができているとは言いづらい状況でしたね。まずは相手が何を言っているかがわからない。そして言いたいこともろくに伝えられない。職場の人が会話で盛り上がっていても、その輪になかなか入れない。言葉って大切だなと思いました。
セルフインタビュー2に続く
2019年4月からドミニカ共和国で青年海外協力隊で2年間省エネの活動をしてきます。合宿入所から活動終了までの約800日毎日更新します。