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2023年上半期行った美術展 いち

2023年7月を迎え、なんなら7月も終わりに足を突っ込みかけており、おびえている御年24歳です。
上半期、いかがだったでしょうか。
わたしはまあよかったかなこんなもんかな、という感じです。

やっと歯医者のバカ高オールセラミック治療が終了し、社会人1年目の収入はほとんど歯医者に吸い取られました。みなさん、定期検診はめんどくさくてもいった方がいいですよ。イケメンドS(私見)歯医者に金をとられますよ。診察台に乗った時に「あれ、会うの久しぶりだね。今日仕事休みなんだ。」とか言われ治療後に「痛かったねぇ〜」ってほっぺぐりぐりされますよ(コンセプト歯医者?)。

そんなことはさておき、今日は2023年上半期に行った美術展の話をします。美術展以外の話もしてます。ちょっと長くなりそうなので何回かに分けます。好みが偏りすぎているので近現代あたりのものしか出てきません。モネとかルノワールとかピカソとかマティスとか出てきません。西洋美術まったく行ってません。


1月 『GUTAI 分化と統合』 中之島美術館/国立国際美術館@大阪中之島

中之島美術館とその隣にある国立国際美術館の共同企画。
具体美術協会を分化と統合という2つのテーマに分け2つの美術館で展開。

大学生のときにアーティゾン美術館で具体美術の良さにしびれまくり、具体美術協会だけの展覧会があるなら、と絶対に行っておきたかった。
このために年始から大阪に行ってきました。

いつものごとく大阪行きの夜行バスに揺られ新大阪駅朝7時頃着。
中之島のあたりについたのは朝8時半ごろでした。
美術館のオープンまでは近隣の建築物の写真を撮ったり、朝からやっているカフェで浅煎りのコーヒーを飲んだり。

この日は成人の日近くで、成人式へ向かう親子がちらほら。振袖の女の子たちが中之島公会堂の前で写真を撮る中、23歳女1人で中之島公会堂の写真を撮ります。若干の不審者です。これくらいの時代の建物が大好きです。

朝8時の中央公会堂

中之島にはノスタルジックな近代建築がごろごろあり、建築好きとしてはもう、歩くだけで鼻の穴開きっぱなしです。キュンキュンする"乙女建築"をテーマにしたドラマ、「名建築で昼食を」の大阪編ではこのあたりの建物が多く紹介されているので、見てから行くと楽しみが倍増しますよ。休館日には気をつけましょう。


肝心の具体展の話を。
まず「具体」とは何なのか。
1954年に吉良治良が「具体美術協会」を立ち上げスタートした美術運動のこと。コンセプトは「人のまねをするな、今までにないものを作れ」。このコンセプトに沿って、足で絵をかいたり自動描画機で絵を描いたりしちゃう奇抜で斬新でアイデンティティ!!!オリャ!!!って感じの作品たちが生まれています。

具体展には、それぞれの作家が、如何に自己として確立した表現をするのか、探求してきた証がありました。

具体では空間と作品、作品と空間が干渉しあうことによって生まれてくる作用に視点を置いた作品もちらほら。1960年あたりには高島屋の上空にアドバルーンを上げて展示する手法などもやっていて、インスタレーション好きとしては激熱でした。インスタレーションの先駆けだったんだ。好きな理由が分かった気がする。

やっぱり元永定正と上前智祐の作品が好き。
元永定正といえば谷川俊太郎の「もこ もこもこ」でしょう。
1度は目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。

ポップで淡い色合いでどこか懐かしさを感じる元永定正もいいですが、わたしは色!ばちこーん!絵具ばちコーン!!みたいな作品が好きです。

かっけ〜!

この作品見たとき、良すぎて泣きそうになった。大阪まで来てよかったなあって思った。仕事がんばろ~って思った。

わたしは美術を勉強してきたわけではないし、技法とか表現とか、詳しくもないけど、絵の前に立った時直感的に「あ、良いな」って思うものがある。体が熱くなって、胸のあたりがわさわさする。このためにわたしは今日も美術館に行く。

人間なら誰でも分かり合える言葉を
作品として生み出そう。

って思ってキャプション見たら「さだまさ~~~!」ってなっちゃった。

上前智祐(チユウ) 「作品」という作品。

上前智祐の作品は油彩の点描が一番好き。シンプルにかっこいい。この色とこの線だけでここまでかっこいいことに嫉妬する。近くで見ると意外とかわいらしい紫とかが潜んでいて、表情が変わって見えます。かっこいい。

2022年にオープンしたばかりの中之島美術館は、建物自体もかっこよくて、トイレやロッカーの表示もきゅんきゅんしちゃう。館内にまさかのおしゃれ家具屋さんHAYがあるとこまで、若者受けしそう。

ミルクかわいい。
椅子までかっこいい!


対して国立国際は地元の美術館を思い出させるような懐かしい雰囲気があった。入口がガラス張りでかっこいい。吹き抜けの展示室入り口に光が差し込んでいていい昼下がりだった。

手前のトゲトゲが国立国際
奥の黒い箱が中之島

具体美術好きとしては、これだけたくさんの作品を一度に見ることができて嬉しい限り。全身の細胞が喜んでいらした、いい展覧会でした。

こちらの展覧会、事前予約なしの館内売りのみ。2館セット券もあります。
2館同時開催ゆえに着券部分が左右についていて、チケットの見た目にもキュンでした。

もぎるのもったいね〜。


思ったより長く語ってしまいました。次行こ。

3月 『The Original』 21_21 DESIGN SITE@六本木

都内で好きな美術館、5本の指に入る。21_21 DESIGN SITE。
読み方は【トゥーワン・トゥーワン】。
三宅一生、佐藤卓、深澤直人ディレクター。
安藤忠雄建築。展示室は地下にあります。

地下だけどこの光の差し込み。Love。


コンクリートの無機質な感じと、外観からは想像できないほど広がった展示空間。名前や錚々たるディレクターたちからもわかるようにデザインを中心とした展覧会を展開しています。

今回行ったのは『The Original』展。
世の中に深く影響を与えたデザイン、というテーマで家具や食器、玩具など約150点が展示されています。


北欧インテリアやバウハウス、一度は食べたことがあるあのお菓子までどんなところが「The Original」なのか、詳しい解説付きで、デザイン史を辿る展示構成になっています。

最初からキュンキュンするライトがお出迎え。
このアールの感じと柔らかな色合い。さっき中央公会堂の写真でキュンした人はキュンしますよね!!!???

北欧の椅子に思い入れがあるので見たとき心臓バクバクした。

コーア・クリントのプロペラスツール。

北欧の椅子に思い入れがあるので見たとき心臓バクバクした。この交差する2本の脚が折りたたむと1本の丸い脚になるという、めちゃくちゃかっこよすぎるイケてる椅子なんです、、、美しすぎる構造ですよね、、、たたみたくなるよね、、、

何よりしびれたのが、この展示方法!!!
展示品の背景にある壁には、拡大された「The Original」の写真とキャプションが。かっこよすぎませんか!!???もっとわかりやすい写真があってもいいんじゃ、、、と思いましたがなんか椅子の座面の写真とかしかなかった。

わたしのお気に入りはこの「Drinking Mans Chair(酒を飲む人の椅子)」。

あかいやつ


飲酒という行為やその姿勢に基づいて形状が導かれているそう。アームの先端のプレートはグラスを置くのにちょうどいいサイズで、この波打ったフォルムも「酔い」から来てる。遊び心溢れるデザインかわいすぎる。

そしてこの「The Original」たちをなんとなんと体験できちゃうコーナーまでありました。
かっこよすぎる椅子やドアノブたちを実際に触って、隅の隅まで計算されたデザインを体で感じることができちゃうんですね、、、ひやあ、、、

触ったり。
座ったり。

1つ1つに解説がついているので、体でも頭でも、デザインの良さを考えられる。

21_21はチケットレスなんですが、その代わりに美術館のアイコンを模したシールを見える部位に貼るシステムです。このシールもかわいいんだよね。何回行っても嬉しくなっちゃいます。何回も行ってるのに写真ないんだよね。

もう一個くらいいけるかなと思ったけどちょっと疲れてきたのでこの辺で。続きは書くか分かんないです。おしまい。









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