オルタナティブスクールのつくり方① 「やりたいのは、ジビエレストランか、フードコートかを確認する」
ありがたいことに、「箕面こどもの森学園さんのような学校を創りたいんです」という方が、見学に来られていろいろご相談を受けることがあります。
その場合に共通するご質問やアドバイスをnoteにまとめていこうと思います。
オルタナティブスクールを創りたい場合、一番初めに大切なことは、実は、まずこの問いに向き合うことです。
「本当にオルタナティブスクールを創りたいのか?」
立ち上げ期の場合、よくこういうことをみなさんおっしゃいます。
「とりあえず、来てくれそうなお子さんを集めて、ゆるく始めてみようかな」。
実は、ここに一つ目の落とし穴があります。
とりあえず、来てくれそうなお子さんを集めると、フリースクールあるいはデモクラティックスクールはできても、カリキュラムのあるオルタナティブスクールは難しいのです…
「とりあえず来てくれそうなお子さん」って、どんなお子さんで、どんなご家庭でしょう?
カリキュラムのあるオルタナティブスクールは、「理念学校」となります。
つまり、その理念に合ったお子さんやご家庭に来ていただく場所で、残念ながら、とりあえず、誰でもいいので来ていただく場所ではないのです。
これは、レストランで考えるとわかりやすいです。
私はよく、自分たちの学校は「フランス料理のジビエレストラン」ぐらいのイメージだと考えています。そのレストランに来たあるお客さんから、「イタリアンを出してほしい」と言われるとします。シェフの能力的には作れます。こうした場合にイタリアンを提供するとどうなるか、次第にそのレストランは「フードコート」のようになってしまいます…
つまり、とりあえず来てくれるお子さんを先に集めてしまうと、必然的に一人ひとりのニーズに合わすことになってしまうので、こういう教育がいい、こういう学校を創りたいと思っていたはずが、次第にだんだんズレて行ってしまうのです…
ですから、大切なことは、次の通りとなります。
まずは、自分たちのお店のメニュー(教育内容と教育方法)を決めること。
そして看板(教育理念)をしっかりと立てること。
その看板にあったメニューの変更はできるけど、そこからずれるメニューの変更をしたり、料理を提供したりしないこと。
そうした料理(教育内容)をご希望のお客様(ご家庭)には、別のレストラン(スクール)を紹介すること。
私たちの学校は、70名の定員いっぱいで、4割近くが「教育移住」をして引っ越して来られます。年長さんの問い合わせは、定員の4倍です。
問い合わせも全国からあり、待機児童も100名を軽く超えています。
それはなぜかというと、「フランス料理のジビエ」の店はあまりないけど、それを探している人が確実にいるからです。
オルタナティブスクールを創りたいという方は、「どんなメニューで、どんな看板にするのか」 まず、この問いに向き合ってみてください。
コクレオの森には、学校を創りたい、あるいは学校外の学びの場を創りたいという方を支援するサスまなというプログラムがあります。後期からも入会できますので、ご希望の方は、ぜひ~!(^^)!