私が学校を創りたいと思った理由①「職員室に足を一歩踏み入れた瞬間、愕然とする」
最もなりたくない職業だった、教員になってしまう
両親共に教師で、小さいときから、「ミホちゃんも、大人になったら、学校の先生になるんやよね?」と周囲からよく言われていた私にとって、教師は、この世で最もなりたくない職業でした。
にもかかわらず、私が、大学卒業後、公立小学校の教員になってしまったのはなぜかと言うと…
大学を卒業するときに、自分がここから先、どう進みたいのかわからなくなり、教員免許も持ってるし、周りは採用試験の勉強してるし、結局は自分にとって一番身近な職業だし、「とりあえず、子どもたちのそばで働きながら、これからどうしたいのか考えたらいいかな~~~」と思ったからでした。
職員室の一番前の一番まんなかに、貼られていた言葉
赴任したのは、四日市市立海蔵小学校。
職員室に一歩足を踏み入れた、私の目に真っ先に飛び込んできたのは、職員室の一番前の一番まんなかに貼られていた言葉「海蔵っ子の約束」。
そこには、こう書いてありました。
・名札をつけましょう
・登下校の時間を守りましょう
・チャイムを守りましょう
・廊下は走らないようにしましょう
・寄り道はしないようにしましょう
・学校にいらないものをもってこないようにしましょう
「きみは、ダックス先生がきらいか」を思い出した
当時の私は、「教育観に影響を与えた本は?」と聞かれたら、「窓ぎわのトットちゃん」ともう1冊、灰谷健次郎さんの「きみはダックス先生がきらいか」をあげていました。
ちょっと頼りないダックス先生。
でも、子どもの目線に立ち、子どもの声を聴き、子どもたちにとって本当に大切なことを伝えようとするあり方に、とても感銘を受けていたのです。
そのダックス先生には、学校のルールをこう変えるというシーンがあります。
・廊下は走りましょう (だって、走らないと逆にあぶないときもある)
・寄り道はしましょう (だって、いろんな発見があっておもしろい)
・学校にいらないものをもってきましょう(これが本にあったかどうかは記憶が怪しい…)
当時の私は、そんなダックス先生の発想が大好きで、「そうだ!そうだ!」と思いながら、私も教師になるなら、ダックス先生のような教師になりたいと思っていたのでした…
ここは、私が来るべき場所じゃなかった…
一緒に赴任した同期の二人が「憧れの教員になれて、夢のようや!」と喜び合う中、「ああ~、こんな言葉を、職員室の一番目立つ場所に貼って平気なんて…」、「海蔵っ子の約束って、こんなきまりより、もっと大切なことあるやん…」と唖然とし、
「ああ~~、ここは、私が来るべき場所じゃなかったわ~~~」と、赴任した学校の職員室に足を踏み入れた瞬間に悟ったのですが、教員採用試験まで受けて、赴任までしないと、それがわからなかった自分自身に愕然としたのでした。
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