事業計画が半分に減った?
三重松阪蓮ウィンドファームの計画に進展というか、計画変更があったことがわかりました。当初の計画は飯高町を計画地として4エリアに分け、最大60基の大型風車建設の計画だったのが、隣接する大台町から反対があったことを受けてなのか、「大台町は外します」と言ってきたそうです。
夕刊三重さんの記事でわかったことですが、リニューアブル・ジャパン社が11/18に大台町長宛に文書を送り、その中で「貴町の区域を除外し、方法書以降の事業計画に反映する」との内容だったとか。大台町議会で反対署名のついた請願書が出ることを知って出されたのでしょうか。ちなみに松阪市側には何の連絡もなかったそうです。
4エリアのうちAエリアとBエリアは大台町に隣接していて、林道など使用する可能性もあるし、景観も関わってくるので、2エリアに縮小するとのことなのでしょうか。詳しいことはあくまで「方法書以降」ということですが、とにかく大台町を外すことが伝えられました。相変わらず計画には規模や具体的設置位置、道のつけ方など何も出ていないようですが、となると確かに大台町としてはそれ以上反対するモチベーションは薄れるのかもしれません。他地域の計画事例でも、多くの住民から計画地を遠ざけることで反対色が薄れて事業が進められている例はあります。巧妙なやり方ですね。大台町側を外すことは元々想定内の動きだったのか、予想外に反対色が濃かった故の慌てての対応なのかわかりませんが、のらりくらりと事業を進めていく態度であることが透けて見えます。
大台町長や「みんなの大台」代表の方はどちらもこれで納得されているわけではありません。山々はつながっているし、水源地もある。あくまで全撤回を求めるとして頼もしいですが、事業者としては譲歩案を伝えたからヨシという感じなのでしょうか。松阪市の担当者が問い合わせてもはっきりとした回答は得られずあくまで計画は進行されていく様子です。
計画が発覚した当初から立場を明らかにされていた大台町が計画地にはならなくなったことは、住民の声も多少反映されたと考えてもいいのかもしれません。自然第一を掲げ、杜撰な開発を許さない大台町の姿が浮き彫りになったことは、飯高町としても納得の展開です。だがしかし事業として、4エリアを2エリアに下げてほぼ半分の規模にしての計画がそのまま進められるなんて、なんだかやはり不思議ですね。金融商品のことは未だよくわかりませんが、ビジネスとしては完全なるミスではないのでしょうか。見当違いの大風呂敷を広げておいて、「こんなに減らしました。配慮してます」とは図々しいというか全く何もわかっていないというか。それがまかり通る仕組みが破られない限り、こんなことが続けられていくのでしょう。
松阪市でも市議会が始まりました。3回の一般質問の日があり、6人の議員さんから風力発電計画についての質問があります。一貫して「中立」を強調してきた市の立場は変わるのでしょうか。1回目の議会で、先日提出された3住民自治協議会からの要望書は「重く受け止める」と答えられたそうですが、その真意やいかに、です。配慮してもらいました、削減になりました、ではなく「一基たりとて容認できない」要望です。県にも同内容の要望を伝えます。行政は民間事業に対して指導する事しかできませんが、ひとつ一つ住民が動いて行かなければいけません。動いて動いてその先に、森と人が共に生きられる明るい未来が見えてくるでしょうか。
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