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回答は無回答なんだってさ

三重県松阪市飯高町に投げかけられた大規模風力発電計画に対して
まつさか香肌峡環境対策委員会は事業者に98項目の質問を投げかけて、期間を設けて回答を待っていました。
公開質問状

ほぼひと月の間なんの問合せなどもなかったので、もう音沙汰無しかと思われていたところ、期日ギリギリになって事業者から、公開質問状に対する回答がやってきました。えらく薄い文書だったようで、その内容は、見事な無回答という形でした。
正確には「貴書状に対する個別の回答は差し控えさせていただきます」でしたね。その薄い書面が事業者にとっての回答だということです。

公開質問の中には、すぐにでも対処しなければならない項目、事業を計画するに当然考慮しておかなければいけないだろう項目など、答えにくい質問ばかりでなく、回答可能なものが十分ありました。それにも関わらず、ひっくるめて無回答とは、流石に呆れてしまいます。地域住民からの意見に答えるのは直接対面する事業説明会においてという申し出ですが、それって事業を進めるのに必要な手順というだけです。以前の事業説明会でも何も答えられなかったのに、次の説明会ではその場で誠意ある回答ができるとは思えません。だからこそ書面での回答を求めていたのですが、なかなか話が噛み合わないというところ。どうも何も考えていないのではないかという様子が透けて見えてしまい、印象はよくはなりませんね。

「ボールは事業者にある」とは市議会の答弁で出た言葉だったのですが
とてもキャッチボールができる相手ではなかったことがまた明らかになりました。一つ一つ丁寧に考えて、届くようにボールを渡したはずだったのに、相手から返ってきたのは泡となって消えるシャボン玉だったのです。これではどうにもやり取りにはなりませんね。住民に理解を求めたいと再三おっしゃっているのに、住民の質問をまるごと無視するという、今更ながら残念なご対応でした。

「下手なことを言ってしまってボロを出すよりも、だんまりを決め込む」と取られても仕方のない態度の裏には、一体何が隠されているのでしょうか。事業を進め続ける熱意は何なのでしょう。

もとより時間のかかる話です。根気よくつきあったところでこちらに何の利があるわけでもありませんが、守ると決めたものを守るには覚悟が必要ですね。署名はどんどん集まってきています。流れが変わりそうです。

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