生命保険営業 佐々木一憲|誰もが自己実現できる世の中にする!【職業図鑑No.008】
結婚や出産などを機に検討することが多い生命保険。独身だと「まぁまだ大丈夫だろう」となってしまい、あまり保険の営業マンと関わることがないものです。
しかし、その保険営業マンが人生の目標を応援してくれる存在だったらどうでしょう? 今回は外資系生命保険会社で営業をしている、佐々木 一憲さんをインタビューしました!
ご自身の経験から、仕事を「生きがい」と語る佐々木さん。その根幹にある情熱やストーリーを余すことなくお伝えします。
誰かに寄り添いたいの一心でたどり着いた現職
―― 早速ですが、佐々木さんのお仕事内容を教えてください。
外資系生命保険会社の営業マンをしておりまして、今年で3年目になります。主にはライフプラン作成や資産形成のお手伝いをしながら、保険や家計の相談にも乗るFP(ファイナンシャルプランナー)としての顔もあります。
―― 保険の営業さんということは、お客様はご夫婦や子育て世帯ですか?
ほかには住宅購入を検討している方や、転職を考えている独身の方も大切なお客様です。
―― え、転職希望の独身者ですか?
そうです!
具体的には自己分析のお手伝いを「カウンセリング」と言う形で一緒に行い、ご自身の核となる想いや情熱を見つけていただきます。そこから希望の収入などをまとめたライフプランを作成し、提携している人材紹介会社におつなぎするまでを私がやらせていただいています。
―― 勉強不足でしたら申し訳ないのですが、保険の営業さんってそこまでする方は多いのでしょうか?
いや、いないと思います(笑) むしろ私が珍しい存在です(笑)
実は私、今の会社が3社目でして、前職に対して自分の価値観とのズレを感じたんです。
―― 差し支えなければ、お伺いしてもよろしいですか?
1社目は新卒で入社した地方銀行でした。人の夢や志を応援したいと思って入社したんですが、入社してみるとノルマだらけ。お客様に寄り添いたいと考えていた私は居心地の悪さを覚えて転職しました。
で、次の会社は別の外資系生命保険です。ここはお客様と寄り添える点ではよかったのですが、私が「お客様の将来を応援したい」と考えていたのに対して会社は「万が一のサポート」をしたいと…。
―― 価値観がビミョーにズレていますね。
その会社にお客様の将来を応援できるような商品がなかったこともあって、いまの会社に転職しました。
でも私自身は意識的にお客様に寄り添いたいと考えているわけではありません。あくまでも「誰もが自己実現できる世の中にする」を達成すること、これに尽きます。
誰もが自己実現できる世の中にすることを人生のテーマに据えた理由
―― 佐々木さん、口癖のように「誰もが自己実現できる世の中にする」とおっしゃっていますが、それには何かワケがおありですか?
大学時代にとあるテレビ番組を見ましてですね…。経営者やスゴ腕ビジネスマンが週替わり出てくる番組で、見ていた回にはとある会社の金融マンが出ていました。
その方は「社会のために貢献する企業」であれば、経営基盤が弱くても、どれだけ小さな会社でも融資したり投資家を集めていたりされているそうです。
「会社がつぶれそうでも、小さくても、志があれば!」と答えていた金融マンを見て、人の夢や志を応援する仕事をすることはとてもすてきだなということに気づき、過去の自分のような人も救えるのではないかと思いました。
―― 過去の自分と言いますと?
私、学生時代はずっとサッカー一筋で、将来はプロの世界に入るのが夢でした。
ただ、私自身が何か輝かしい経歴があるわけでもなく、さらに私の地元はあまりサッカーが強くなくて…。 その認識からプロサッカー選手は雲の上の存在だとみんなが思っていました。「プロサッカー選手になる」と私が言っても「なれっこない」と言われて、悔しく感じたのを覚えています。
だからテレビで感銘を受けた金融マンのように、夢や理想を叶えるのが難しい現状だったとしても、その人をしっかり見て応援したいと本気で思ったんです!
―― でも中には、何かと理由をつけてやらない人とかいませんか?
ライフプランを一緒に立てお客様が一歩踏み出せないのは、お客様のせいではなく私に問題があるのだと考えています。
自分の関り方が不十分だから、立てた目標や夢に近づくことができない。私はそう思っています。
―― 佐々木さん、ストイックですね(笑)
…みたいですね、よく言われます(苦笑)
小説の中に見つけた自分の存在意義
―― 佐々木さんが叶えたい、お仕事を通じて達成したい夢はありますか?
繰り返しになりますが、誰もが自己実現できる世の中にすることです!
これ自体が一生かけて追及できるテーマだと思っています。私にとっては情熱を捧げられるテーマです。
―― 具体的に教えてもらっていいですか?
自己実現についての論文を読んでいるときに出会ったフレーズがありまして、それが『たったひとりしかいない自分を、たった一度しかない一生を、ほんとうに輝かしださなかったら、人間、生まれてきたかいがないじゃないか』でした。
山本有三さんの『路傍の石』という作品の一節だそうです。
これを読んだときに、人が一番輝いて人生を歩んでいるときっていうのは、自分の人生を生きているときなんだと思いました。じゃあ、自分の人生を歩んでいるときっていうのは、自分のパーパス(存在意義)に生きているときだと直感したんです!
なので、自己実現とは自分のパーパスを実現することだと思っています。
だから、ひとりひとりが自分の人生の目的を持ってそれに向かって人生を歩んでいる…。 そういう世の中になってほしいんです。
―― では、佐々木さんにとって「仕事」とは何ですか?
「仕事とは」…ですか…。
…これってテイク何までOKですか?(笑)
―― 何回でも大丈夫です(笑)
そうですね…、仕事は生きがいだと思います。
「生きがい」は、それが楽しい、夢中になるほど身が入っている状態だと思っています。そして誰かを幸せにすることも入ってるんじゃないでしょうか?
あるいは「芸術かな?」とも思います。
例えば画家さんであれば、夢中になって絵を描きますよね? でも絵はただ書いているわけではなく、メッセージを届けたいと思って描いていると思うんです。
その絵を見た人たちが感動したり、学びを得たり、あるいは人生が救われるかもしれません。
まあ、僕、美術の成績「2」でしたけどね(笑)
―― (笑)
音楽で言うとライブに近いかも…。
歌っている本人たちは楽しさの裏に伝えたいことがある。聞いている人は、それを受け取って楽しんだり、感動したりできるのが仕事と共通していると考えています。
とにかく私は、誰もが自己実現できる世の中にするために仕事をしています! ただ保険を売るだけの営業マンではなく、お客様のパーパスの実現を応援する存在でありたいんです!
編集後記
終始熱量のある話ぶりでインタビューにお答えいただいた佐々木さん。時折見せる笑顔も素敵な方で、話を伺っているこちらも熱く燃えるような気持にさせていただきました。
同時に、佐々木さんが担当しているお客様はなんと幸せなんだろうと羨ましくも感じています。「パーパスの実現を応援する存在になる」という想いは、間違いなく本物だと確信せざるを得ませんでした!
「誰もが自己実現できる世の中にする」ために、佐々木さんは今日もお客様と一緒に夢へ向かって走り続けます。
【取材&ライティング】
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