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30代後半で中国政府奨学金で中国留学した話 - 困難を乗り越えた2024年の記録
2025年になりました!あけましておめでとうございます!
2024年は私にとって大きな変化の年でした。一年前の今頃は、自分が上海に留学するとは思ってもいませんでした。今回は、2024年の留学に至った経緯を振り返ってみたいと思います。特に奨学金留学を目指している方に、少しでも参考になれば嬉しいです。
【私が直面した困難】
私は、合格が出るまでに以下のような困難がありました
・录取通知书が期日までに1通も用意できない
・志望した3校とも不合格
・留学2ヶ月前まで留学できるか不透明
私自身、選考途中でかなり苦戦したので、同じように不安を抱えている方の参考になればと思います。
一次審査の壁 - 预录取通知书との戦い
2023年12月後半に、日中友好協会の中国政府奨学金の書類審査に応募しました。しかし、その時の私にとって最大の障害は、必要書類の一つの「预录取通知书(仮入学通知書)」でした。これまでは「できれば取得しておく」程度のものだったこの書類が、私たちの年から書類審査のタイミングで必須となったのです。
「どうやって取得すればいいのか?」誰に聞いても答えは曖昧で、中国の大学の公式ウェブサイトで問い合わせをしても、「出願してください」とばかり。出願してからもらっていては奨学金の申請に間に合いません。
一通でも通知書が手に入れば、安心して申請に臨めたはずですが、教授や大学の事務局へ問い合わせても返信がないまま、時間だけが過ぎていきました。
もう期日までにはどうしても手に入らないので、仕方なく志望大学の1校の先生とやり取りしたメールのコピーを添付して、必要書類が揃っていない状態で一次審査の提出期限に間に合わせました。「これでは審査を通過できるはずがないな」と思いつつも一縷の望みをかけて出願しました。
そして、年が明けた1月6日、メールで届いた審査結果は「通過」でした。
二次選考と预录取通知书の取得
二次審査の面接は2024年1月21日にあり、オンライン面接のタイミングでも一人残され、いつ预录取通知书を取得できるのか?と聞かれ、希望的観測で「1週間程度で取得可能です」と回答し、なんと二次審査も通していただけました。二次審査の結果がわかったのが1月22日。その後预录取通知书の取得に向けて引き続き奔走したのですが、連絡をとっている先生からなかなか返事が返ってこなかったり、断られたりとなかなかうまく進まずでした。
日中友好協会からは、2月7日までに提出がなかった場合は失格にしますと連絡をいただいたため、なんとしてもそれまでに何かしらの形で取得しなくては!!と大変焦りました。
そして、2月5日になんとか志望大学の先生から「推薦状」という形でサインをいただくことができて、提出期限を大幅に過ぎて提出。なんとかギリギリ間に合うことができました(間に合っていませんが、事務局の方にも待っていただいてなんとかなんとかギリギリ応諾いただきました。)ちなみに私が提出したのは1つの大学分のみです。本来は第三希望の大学も含め3校分の预录取通知书を提出するのが望ましいのですが、1校分のみとなりました。
第二志望大学の突然の面接
2月にはシステム上の手続きや身体検査などの煩雑な手続きが一通り完了し、あとは大学が決まるのを待つのみ、という状態になりました。大学の最終決定は7月ということで、それまでの流れは不透明なままですが、とりあえずもう留学に行けるのだと安心し、留学に向けて家族の説得や仕事の整理などに動き出しました。私は独立して仕事をしていたので、クライアント先に事情を説明し契約内容やプロジェクトの期間をすべて8月末までに終了させることで進めていました。また、家族や友達などにも中国に留学する旨を伝えていました。
そんな最中、4月末のゴールデンウィーク中に、突然第二志望の大学から「明日の◯時から面接です」とメールで連絡がありました。今まで流れが不透明な中でいきなり明日!?しかも時間まで指定されてる!!と驚きましたが、拒否権はないと思い予定を調整した上で翌日の面接に臨みました。
面接準備の時間は短かったですが、一通り面接対策の応答準備や中国語の準備などをして臨みました。結果・・・面接の内容はかなりボロボロでした。語学面もそうですし、面接ではアカデミックな質問が多く中国語で理解もできない質問も多々あり、面接中に消えてなくなってしまいたいと思うほどボロボロでした。もうこれは落ちたなと終了時には思っていました。
志望校全て不合格からの再起
面接後も合否の結果がいつわかるかわからない状況のまま、その後また1ヶ月ほど経過しました。約1ヶ月後の5月後半に、中国政府奨学金の運営組織からメールで、出願した志望校3校とも不合格となった旨の連絡がありました。もう胸が張り裂けそうに落ち込みました。9月に留学するものと思って身辺整理し始めてしまっていたので、9月からニートかもしれないという不安と、留学に行けるものと思っていたところからのどん底に突き落とされた気分でした。
ただ、中国政府奨学金の申請は合格していたので、そこから再度別の大学に再申請する猶予をいただけることになりました。すでに5月も終わりに差し掛かっており、このタイミングで留学生の募集をまだしている大学は少数派なので、申請をする前に自分で大学にまだ募集枠があるかを確認した上で再申請するようにと指示がありました。なお、再申請できる学校数は2校で、この2校ともまた受からなかった場合は奨学金は受かっていても留学はできないという状況になります。
最後のチャンス
ということで、できることをとにかくやろうと、自分の選考する学部のある20校ほどの大学をピックアップし、連絡先を探して問い合わせを始めました。もはや聞いたことのない大学なども含めて、社会学部のある大学を手当たり次第に確認をしていったところ、まだ募集を締め切っていないと返答があったのは2校でした。1校は雲南省の大学、そしてもう一校は上海の大学。すでに、行けるのであればどこでもいいやという気持ちになっていた中で、上海の大学を第一志望にして再申請をしました。それが6月の頭です。 そしてそこからまた1ヶ月ほど経過した7月頭、またメールで上海の大学の合格連絡が届きました。 ようやく届いた!!この1ヶ月間は本当にもうどっちつかずな状態で不安いっぱいでした。いけなかった場合の9月以降の進退も心配でしたし、留学できたとしても雲南だったらちょっと中国留学のイメージと違ってくるな、など色々な思いが錯綜していました。
現在の生活
ということで、無事留学ができることになり、9月に上海に渡り今に至ります。 結果、第一志望の大学ではないですが、今の大学も非常に充実しておりとても実りある日々を送らせていただいています。 今後奨学金で留学を申請する方々、预录取通知书が取得できない、大学が受からなかったなど諸々事情があると思いますが、崖っぷちでもなんとか留学まで漕ぎ着けた私の経験がなんらかのお役に立てると非常に嬉しいです。
2024年も1年間皆様ありがとうございました!
2025年も実りある年にしていきたいと思います。 来年もどうぞよろしくお願いいたします