人の性格は歳をとっても変われない
ちょっと暗い話。
この前久々に帰省をした。
久々に1人で実家で数日間を過ごした。
実は実家に帰るのは毎回少しだけ怖い。
なぜなら、私の母は昔からアルコール依存で、時折ヒステリックになって暴れるような毒親だったからだ。
けど、私もすっかり大人になって自立しているし、向こうも年老いてきたしもう大丈夫だろうと思った、そう思っていたのだった。
正直、私は人と関係性を築くのが上手い方だと思う。あまり周りといざこざは起こさずに、どんな人とも平穏に過ごせるタイプだ。
けど、実家に帰って2日目にして言い合いになった。
やはり母がアルコールを飲んで突然色々と無茶苦茶な意見を言ってきて、その中で私の生き方を否定するような発言をされた時に、さすがに私もイラッとして言い返したら激怒されたのだ。
母は昔から、論理や話の一貫性が何も無くただ感情に任せて喚き散らかすことが多々ある。
特に意見に反論をした人には容赦なく怒り出す。
そういうことがあまりに多いので、昔から私の父も兄弟も何も言わずに皆黙っていた。一言でも反論しようもんなら、百倍になって言い返されるからだ。
けど私はどうしても自分のポリシーに反することを言われたらさすがに許せなかった。
その後少ししてから、母からこんなことを言われた。
もう60にもなる人が、しかも自分の母親が、なんてことを言うのだろうと思った。
確かに、私に愛を持って育ててくれたこと自体は事実だろう。
けど、その愛はやっぱり少し変な形だった。
母は人付き合いが極端に苦手で友人もほぼいない状態かつ、専業主婦で他者との関わりも皆無だったからか、自分の考えや感情に支配されがちで、それが家庭内での子育てにも顕著に出ていた。
道理より今の気持ちで常に動く人で、何よりも自分の感情が優先だった。私は小さい頃から数時間前と今言っていることが全く違うようなことを母から命令され続けるような生活で、それに疲れて私は実家を離れた。
今自分が大人になって思うのは、母は子育てをちゃんとしなくちゃと考えていた反面、周囲の人との接し方が壊滅的に下手くそだったからか、子供への接し方も上手く出来なかったのだと気がついた。
けど、やっぱり親と離れて暮らしていると、昔の記憶が和らいで、どこかで親は変わってくれたのでは、今ならちゃんと大人として話し合いができるのではないかと毎回思ってしまう自分もいた。
ただ今回、もう60歳にもなる母と言い合いをして涙まで流すハメになって、単純に疲れた。
そして変われないという言葉を聞いた時、これから先に母が変わってくれることを期待するのは辞めようと思った。
今回の言い合いで、昔実家を離れる前の色んな嫌な思い出が久々に頭をよぎった。忘れかけていたけど、私が実家を出た理由の明確な一つがここにあった。
家族とは親とは怖いもので、どんなに嫌でも怖い存在でも関わり続けなくてはならない。
縁を切ることも過去には何度か考えたけど、やっぱりそれは難しかったのだ。
実家から遠く離れてやっと今幸せな生活をしているからこそ、やっぱり適度な距離で暮らすのが私にとっては正解だった。
だからこそ、今後もこの距離感を維持する必要がある、近くにいすぎてはいけないと考えるきっかけになった。
親との関係性でずっと悩み続けている人も多いだろう。中々人にも言いづらい問題だ。私も幼少期から沢山悩んできたけど、まだこの歳になって悩むとはと思わなかった。
けど、もちろん自分を育ててくれたことには感謝しているからこそ、今後は適度な付き合いでいこうと思う。
悩みは尽きないけど、自分の親だけが人生なわけじゃない。他にも居場所は作れる。
そしてあとは日々最善を尽くすのみだ。