知られざる世界
仕事終わりにばあば宅に行くと、
ズボンと一緒に脱いだオムツが2つ、
洗濯カゴに入っている。
「ばあばすごいじゃん!
自分でパンツ着替えてくれたんだね。ありがとう!」というと
嬉しそうだった。
これまで、全然履き替えてくれなかったのに、
すごい進歩だわ。本当に嬉しい。
ご飯食べて、体力ついたのかな?
(オムツ自分で履き替えるのも、一仕事だもんね)
で、ご飯食べてもらって、今日はもう遅いし、
息子も家でご飯食べずに待っているので、帰ろうかなと思い
「パンツ、一緒に替えてから、私帰るね」と、
オムツ替えをすることに。
脱いでみると、なんとオムツの中に、
ビチャビチャのタオルが突っ込んである!
ありゃりゃ、大丈夫か?冷たくなかったの?
ぬか喜びだったね…
シャワーを浴びて、出る頃になって
「ウンチしたくなってきた」と言い出し
風呂のヘリを掴んで「うーん、うーん」ときばり始めた。
「頑張れ!頑張れ!もう半分出てる。あと一息」と応援。
なんだ、こりゃ…助産師か、私は。
出てきたのを、ひしゃくで受け止め、トイレに流す。
もう、なんでもありだな・・・
いや・・・でも・・・
これまで、沢山のケアしている人たちに会ってきたけど、
排泄の話、ちゃんと聞いてなかったかも。
今になって思い出した。
ALSの奥さんを在宅介護している男性は
「ウンチは少し柔らかめになるよう、水分調整しています」と言っていた。
出産時の事故で『脳死状態』と診断されたお子さんを育てていたママは
「お腹を押して、毎日ウンチを出してます」と言ってた。
その一言の背景には、
どれほどの苦労と工夫があったことか!!
そして、医療的ケア児を育てるママ友たちの、
日々の積み重ねのことを思った。
決して外からは見えないけれど、すごいことしてるんだよね。
排泄ケアが、生きるのにこれほど大事だってこと、
私知らなかったよ。
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