"アイデアは新しい組み合わせ"というけれど、実際どうやるのか
こんにちは、Minimal Order(ミニマル・オーダー)です。日頃はAbleton LiveやFenderのエレアコ、Spliceなどを用いて音楽を制作しています。仕上がった音源は、SpotifyやApple Musicなどに公開しています。
はじめに
今回は、創作活動に有益とされている名著「アイデアのつくり方/ジェームス・W・ヤング」を読んだので、簡単なまとめと感想を記録しています。
もともと100ページ程しかなく簡単に読める無いようなのですが、A4一枚くらいのボリュームに更にサマリました。
「アイデアのつくり方/ジェームス・W・ヤング」の簡単なまとめ
▶まえがき・考察の経緯
本書は心理学の論文ではなく、アイデアで生計を立ててきた筆者の経験談。
仕事場で「どうすればアイデアを手に入れられるか」について質問されたのがきっかけで書いた
▶経験による公式
親交の深いアイデア作成家たちの仕事を観察して以下の結論を出した
・アイデアづくりには車の製造のように明確な過程がある
・アイデアづくりの技術は習得できるし、修練できる
・そのノウハウを知り・説明するのは簡単だが、実行に移すのは難しい
▶心を訓練すること
・すべてのスキル習得において、一番大事なのは「原理」次に「方法」
・アイデアづくりについても同様で、アイデアの在り処ではなく
[一番大事] アイデアの源泉にある原理
[二番目に大事] アイデアをつくる方法
▶既存の要素を組み合わせること
・大事な原理は2つ
① アイデアとは「既存の要素の新しい組み合わせ」である
② 新しい(筋の良い)組み合わせにたどり着く才能は
「関連性を見つけ出す才能」に依存する
▶アイデアは新しい組み合わせである
・実践の方法は5ステップからなる
① 資料を収集する
(T型を意識:目的に関わる専門的なものと汎用的なもの)
② 資料の咀嚼(並び替えたり、思いつきを書き留めたり)
③ 問題を放棄して想像力や感情を刺激するものに身を委ねる
④ ふとした時にアイデアが舞い降りるのを待つ
⑤ 浮かんだアイデアを、目的・条件に合致するかを精査しながら
具体化する
読んでみての感想(今後使えそうなポイント)
1. アイデアを組み合わせることそのものよりも「関連性を見つけ出す」ことの方が難易度が高いとのことでした。
そのためには、日頃から一見関係なさそうなことまで知見を広げ、相互の関連性まで思考を巡らせておく訓練が大事そうです。
2. アイデアを生む方法の4ステップ目では「ほかごとをして待つ」ことの大事さが触れられていましたが、
それは、諸君がその到来を最も期待していない時 ――ひげを剃っている時とか風呂に入っている時、あるいはもっと多く、朝まだ眼がすっきりさめきっていないうちに諸君を訪れてくる。それはまた真夜中に諸君の眼をさますかもしれない
特にアイデアが降ってきやすいと言われる3B(風呂、バス、バー | Bath、Bus、Bar)はこれにうってつけの場所かもしれません。
より広く捉えると、
・Bath:風呂、シャワー、トイレも含め一人きりでぼんやり考え事ができる空間や日々のルーティン
・Bus:移動手段全般。外の形式の変化や、エンジンなどによる揺れもポイントかも。
・Bar:カフェも入れて、恐らくこれはサードプレイス全般
あたりも、アイデアを待つのに使えそうな場所・場面ですね。
同著で触れられている参考書籍3選
The Art of Scientific Investigation / W.I.B. Beveridge