Skrillexが語る音楽制作の心得・小技6選
こんにちは。
Skrillexと同じくAbleton Liveを愛用しているMinimal Orderです。
はじめに
今回は、プロデューサー/アーティストの制作術にクローズアップしたマガジンの企画で、Skrillex(スクリレックス)をピックアップ。
もともとはTwitchの配信で語られていた内容(現在は削除されSol MusicによってYouTubeに抜粋されたもののみが残る)を抄訳していきます。
元ネタ動画
Skrillexご本人が語るこちらの動画が今回の情報源です。
音楽制作の心得と小技6選 by Skrillex
1) Sing the melody
[0:00~1:06]
最初は、「メロディは歌いながら作ろう」という技。
動画の冒頭部分で彼がデモンストレーションしています。
確かに、身体という一番身近な楽器を活用しているので、思いついた音を、即座に(文字通り)発声できますし、微調整も簡単です。
少し真似してみましたが、先々のメロディも着想しやすい気がしました。
2) Counter melodies can make a song come alive
[1:06~2:00]
「対旋律(カウンター・メロディ)を効果的に使うと、曲に立体感が増す」という主旨です。
私自身、存在はなんとなくわかりつつも、これまで言語化できていませんでした。「主旋律」を補い、引き立たせるような独立した別の旋律を対旋律と呼ぶんですね。
言及はされていませんでしたが、アプローチは足し引きの2パターンあるような気がして。
「旋律A」に対して「旋律B」を足して、曲を豊かにふくらませる
「旋律A」を「旋律A'」と「旋律A''」に分解して展開を豊かにする
どっちも好きです。
3) Quantize just the right amount
[2:01~3:16]
「クオンタイズ(タイミングのズレを調整)しすぎない。ほどほどに」
これはいろんな方が言っている気がします。ゆらぎ(≒"人間味")をのこそうということですね。
4) Identify the main song idea. Build on that
[3:17~4:24]
「曲のメインアイデアがどこかを決めて/明確にして、その音を起点に他を設計しよう。辻褄を考えよう」という主旨です。
もちろん、ジャンルなどにより例外もあるかとは思います。
が、アンビエント・環境音楽以外の「聴かせたい部位が明確」なジャンル・楽曲に関しては示唆に富んでいるTIPSだと思います。
私自身、ついつい「あの音もこの音も主役として聴かせたい」と思っているうちに音を渋滞させてしまうことがありますが、たとえ主役は複数いても「今この瞬間はこいつが前面に立つ」と決めることで曲にメリハリができることと思います。
5) Sketch ideas fast, finish the best
[4:25~6:05]
アイデアの素描/スケッチは、爆速且つ量を重視するというお話。
すると、アイデアをフレッシュな頭で聴き返した時に「コレカッコイイじゃん」と気づくものがあるそうな。
この視点、以下の過去記事ともつながる話でした。
結構、制作の心得ってつながるところ多いんですね。
6) Automate, Automate, Automate
[6:06~8:14]
オートメーション(Automate)というDTM/DAW上でパラメーターを遷移させていく機能があるのですが、
「主役を引き立たせたり、脇役が袖に引っ込む」といった機微を設計するためにガッツリ使い倒しています。
オートメーション大事だから甘く見ないほうがいいぜ。っていう主旨かな。
最後に
先般触れたDuke Dumontもそうでしたが、第一線で活躍するアーティストたちがここまでまっすぐにで「量」にこだわっているのは驚きでした。
質にこだわってもがき苦しんで到達する境地なんだろうと推察します。
今後も音楽制作TIPに関わる記事はこちらにストックしていこうと思うので、ご興味ありましたら是非フォローよろしくお願いいたします↓