愛し方を押しつけない
猫の愛で方論
坂本美雨さんの子育て日記『ただ、一緒に生きている』を読んでいるとこんなことが書いてあった。坂本さんは超がつく猫好きで、「猫吸い」と呼ばれるような猫の愛で方をする。(本の中では丸く寝ている猫の真ん中に深く顔を埋める行為が「ぶぁふぉっ」と呼ばれている)
坂本さんの娘さんもまた猫が好きだけれども、坂本さんほど積極的にかまったり、撫でたりするわけではない。そして坂本さんは、娘は自分ほどは猫が好きではないのだなと感じてしまう。しかし、その時に、昔の恋人から「愛し方を押しつけないで」と指摘されたことを思い出す。
これにはぼくにも思い当たることがありまくりで、背筋が寒くなった。
ぜんぶ理解しようとする症候群
たとえば、ぼくは誰かのことが好きになると、その人のことを全部知りたくなる。その人が見て良かったというドラマや映画は全部見たくなるし、その人が仕事でどんな課題を抱えているのか知りたくなる。できるだけたくさんのことを共有したくなってしまう。
しかし、である。一方ここしばらくで付き合った彼女(少し情報変えています)のことを考えてみると、
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