ミニマリスト、西成のドヤに泊まる
どうも、ふとんです。
先日大阪の西成区で泊まった宿について話そうと思います。
突然西成で泊まってみようと思い立ったのは木曜の真夜中、
実際は金曜が始まって2時間を過ぎた頃。
学生時代は西成の天下茶屋と新今宮付近でアルバイトをしていたので
ある程度は西成に詳しいつもりだったのですがそういえば泊まったことはないなと思い、早速楽天トラベルにて検索。
さすが大阪、アンダー1000円の宿がちらほら散見されます。
その中で一際目を引いたのが一円の宿。
「なんでこんなに安いの?????」
しかも一円の宿は1件だけではなく3〜4件ヒットしました。
ただ割引価格で泊まるための「条件」がなかなか合わないものばかり。
「90歳以上の方限定」
「70歳以上の当日誕生日の方限定」
「学生限定」
などなど。。。。
その中で「フォロワー1000人以上の方限定」
という条件で一泊一円の宿を発見!
詳しく見てみると
インスタ、TwitterなどのSNSでフォロワーが1000人以上且つホテルのハッシュタグをつけて投稿するだけで一円で宿泊できるとのこと。
Twitterのフォロワーが1000人を超えているため、これならいけると偶然1枠余っていたため金曜日に当日予約してみました。
まじでありがとうフォロワー。。
1円宿に半信半疑のまま当日を迎えます。
仕事を早めに切り上げ、JR京都駅から格安切符を購入し目的地のJR新今宮駅へ。
5年前バイトをしてた当時は、西成のあいりん地区はまだ活気があった時代で、新今宮駅周辺もある意味賑わっていました。
今はあいりん労働センターは閉鎖し少し寂しい感じ。
ここで西成という街について簡単に触れておくと、西成はざっくり説明すると労働者の街。
日払いの労働で生計を立てている労働者やホームレスも多いです。
JR新今宮駅高架沿いに聳え立つあいりん福祉労働センターという雇用相談所へ求職者が集まり、
「日払い八千円」と書かれたプラカードを掲げたガタイの良い若者が、使えそうな人材を選び、選ばれた者は黒いハイエースに乗り込み建設現場へ運ばれてゆく。
ヤミ金ウシジマ君を読んだことが有ればある程度想像がつくかもしれません。
そんな世界が大阪にはあります。
通称日本随一の治安が悪い街との悪名を持っている西成ですが、僕は嫌いではありません。
信じられないほど安い中華料理屋や居酒屋が立ち並び、いつも飲兵衛の活気の良い声が聞こえる街はかなりディープで面白いのです。
そんな西成に泊まろうと思い立ち
僕は新今宮駅から徒歩5分の通称「ドヤ街」に来ました。
ドヤというのは日雇い労働者の業界用語で宿の意味
ホテルや旅館と言うよりは、簡易宿泊所
西成のドヤ街に立ち並ぶドヤは数百円〜2000程度の幅があり
無論安い部屋はエアコンなしの部屋もあります。幸い今回泊まる部屋は価格帯で言うと2000円弱相当の部屋だそうで西成のドヤの中では高価格帯。
これまで泊まったホテルで最も安かったのは学生時代に泊まった中国の500円ホテル。
ただし今回は日本。しかも一円。
一抹の不安を抱えながら到着。
外観は立派な佇まいのホテルで、本当にここなのかと疑ったほどです。
エントランスは明るく奥まで広々としており
無料の漫画コーナーや
ふかふかとしたソファー
無料のインターネットスペース
勉強や読書に使えそうな簡易ブースなど
まるでお洒落なゲストハウスのよう。
「こんばんは!!ご予約でしょうか?」
学生バイトらしきお兄さんに、愛想の良い声をかけられ我に帰る。
「あっはい。ネットで予約した○○ですが」
「ありがとうございます!Twitterのキャンペーンですね!!ではこちらにお名前と連絡先とTwitterのIDとアカウント名を記載ください!」
Twitterのアカウント名でチェックイン用紙を書いたのは初めての経験なので何故か新鮮な気持ちになる。
「ありがとうございます!!ではこちら鍵になります、大浴場は夜の2時まで使えますのでごゆっくりどうぞ」
「あの、本当に一円なんでしょうか?」
「はい!滞在中にハッシュタグをつけてつぶやいていただければ条件クリアですので!!」
ここでようやく一円であることを再確認し
936号室の鍵を受け取りエレベータで9階へ。
部屋は4畳程
ベッドと簡易テーブルと小さな冷蔵庫とTVがあるのみ。
ある意味かなりミニマルなスペース。
ベッドの上にはタオル、歯ブラシ、パジャマのアメニティ一式も置かれており、エアコンも完備されている。
エアコンのスイッチを入れるだけで一円の元は取れるだろうな、なんてセコい計算をしてしまう。
テレビを付けると初期音量が恐ろしく小さく設定されていましたが、おそらく本来なら部屋の壁が薄く通常の音量では聞こえてしまうのでしょう。
今日はコロナの影響もあり、両隣には誰も居ないようで幸い大きな物音はしません。
時刻21時になった頃
そろそろお風呂でも入ろうかなと思い着替えとタオルを持って一階の大浴場へ。
男湯の暖簾をくぐると、至って普通の脱衣所。
ただし、鍵付きロッカーはもちろん存在しない。
先に入った常連らしき男性が部屋の鍵を風呂場に持ち込むのを見て、それに倣って自分も部屋の鍵を肌身離さず湯船まで持ち込む。
自分の身は自分で守る。
西成ではこれが大事。
大浴場と言っても広めのバスタブとシャワースペースがあるのみだが、驚くべきことに小さなサウナもついており、至れり尽くせりです。
大浴場を上がって一息つこうと思い、一階共有スペースへ行くと既に20代30代の男性数人が集まっており、テレビを見たり漫画を読んだりして各々の時間を過ごしてるようでした。
僕も彼らに倣ってソファに座り缶チューハイを開けてのんびり過ごしてる間に夜も更け、部屋に戻り爆睡した訳でございます。
翌朝は無料の珈琲サービスもあり、凄まじいコスパの宿でした。
今回お世話になったのは「ホテル来山」さん。
普段からもかなりお安く泊まれますので皆様行ってみてはいかがでしょうか。
皆様も週末格安宿でプチ旅行是非おすすめです。
それではまた次回お会いしましょう。
ふとん
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