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『これさえあれば私は幸せなのだ』

漠然とした不安というのはどうして生まれるのだろうか。

将来というのは常に不確実なものだ。

私は4月からとある企業に内定を頂いているが、その企業に本当に行けるかは分からない。
それまでに犯罪を犯したり、大学を卒業できなければお釈迦だ。


また、現代は実に大量の情報が入ってくる。
『○○社が倒産』
『○○地方で地震』
『○○地域で戦争勃発』

こんなニュースが毎日のように入ってくる。
現代の1日の情報量は江戸時代の1年分と言われるほどだ。

これは私の想像ではあるが、人間の脳はこれらの情報を「自分とは程遠いところで起こっている事柄」として認識できていないのではないだろうか。

本来、動物が得る情報というのは、
「あそこに獲物がいるぞ」とか、
「あっちに良い寝床がある」とか、
そんなものだったのだろう。

自分が歩いて、走ってたどり着けない場所の情報はほとんど入ってこない。


そして私たちの脳は、約1万年ほど進化していないと言われる。

だからこそ、私たちとは遠くで起こっている事を
他人事としてではなく、「自分に降りかかる可能性が非常に大きいこと
として認識し、明日は我が身と不安になってしまうのではないか。

決して各地で起きている紛争や貧困が無視していい問題だと主張しているわけではありません。ただ、そういった情報の過剰さが、人の不安を煽っているのではと想像するのです。

では、こういった不安をどうすれば取り除けるのだろうか。

方法は2つ考えられる。
・究極的にデジタルデトックスをする
・自分に最低限必要なモノを知る


一つ目の『究極的にデジタルデトックスをする』というのは、
不安を感じさせる情報を元から断つ、という方法だ。

だが、仕事の関係でニュースを見なければいけない人もいるだろうし、
人間は得られるはずの情報が得られなくなると、それに対しても不安を感じる。

かなわん生き物である。

そのためこの方法は得策であるとは言えない。



では2つ目、『自分に最低限必要なモノを知る』

私達が不安になる理由は、「もし〜が起こったらどうしよう」ということが常に頭の片隅にあるからだ。

それが原因で、冬眠を前にした動物のようにモノを溜め込み、そのせいで貯金ができず、自由な時間も取れず、さらに不安が増幅していく。

一方で、
「もし倒産しようと災害が起きようと、最低それさえあれば生きていける」
と分かっていれば、不安が軽減されるのではないだろうか。

ここでの『生きていける』というのは、
①生命活動を維持していける
②健康に生きていける
③幸せに生きていける

の3パターンを考えてもらえるといい。


①生命活動を維持していける』ために必要なモノは、本当に極小だろう。
寒さをしのぐとともに、寝床にもなる衣服、、。

生きていくだけとなれば、スマホですら必要ないかもしれない。
飲食店の廃棄物などを食べ、雨の降らない高架下で寝る、、など。

ホームレス生活を甘く見ているわけではない。
ただ、こうすれば生き延びることはできるよね、というだけだ。


次に『②健康に生きていける』となれば、必要なモノは増える。
安全な食料を得たり、清潔な衣服を着るためにはお金が必要である。

お金を稼ぐためには、日雇いバイトに行くにもnoteで有料記事を書くにも、
スマホが必要になる。

身体を壊さないために睡眠環境にはマットレスは必要だし、
足を痛めないためには靴も必要だ。


そして『③幸せに生きていける
これさえあれば

幸せなのだから、これを持っている限りは何も不安を感じる必要はなくなる。


私の場合、noteの記事を書きやすいようにPCは欲しい。
好きなPodcastを聞くために、ワイヤレスイヤホンも欲しい。

もし結婚していたり、お子さんがいる場合は、
その全員が幸せに生きるために最低限必要なモノを書いてほしい。

上記以外のモノでも必要なモノはあるが、
リストアップしてみると、それらがあまりにも少ないことに気が付くだろう。

私の場合、30個程度。

多くても、1000個も必要ということはないだろう。


そう、それだけあればあなたは十分幸せなのだ。


あるキャンプの取材をしている番組で、キャンパーの方がキャンプの魅力を聞かれた際、『野外で生きるために必要十分なモノだけ持っていること』と答えていた。

「あれが起きるかもしれない、これが起きるかもしれない」という不安は、
もし今持っているものが失われたらどうしよう、という不安から生まれる。


だが、「最低限これだけあれば私は幸せなんだ。」
「もしすべて失ったとしても、これだけ取り戻せば十分だ。」

そう感じることができれば、不安は軽減されるのではないだろうか。


将来に対する不安というのが、すべて悪いわけではない。
将来が分からないからこそ、人は『今』仕事を頑張るし、勉強するし、努力する。

だが、対策をしなければ永遠に不安は付きまとう


対策をしたからと言って、不安が0になるわけではないが、
100だった不安が100→10→1、、と
小さくしていくことは出来るのではないだろうか。


幸せに生きるために必要なものは、本当は少ない。
少ないから、リストアップにもそれほど時間はかからない。

それだけで、かなりの不安を除けるのだ。
やってみる価値はあるだろう。

ワケもなく常に不安に苛まれるほど、あなたが不幸に生きる必要はない。

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