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反則ギリギリを攻めるファミマのCM

CMは邪魔だ

テレビCMの目的は、多くの人に商品やサービスのことを知ってもらうことである。つまりCMを見てもらって、覚えてもらいたいのだ。しかし、CMは邪魔である。だから、目に留めてもらうことが難しい。というか、若者はテレビを見ない。

今の若者は、テレビCMよりもYoutube広告の方が見ている時間が長いだろう。僕もそうだ。最近のテレビCMを挙げろと言われても、パッと思い浮かばない。そんな完全アウェイの中、ひときわ目立っていたCMがあった。それが「ファミマのCM」である。

人もCMも、見かけによらない

なぜ目立っていたかというと、動画全盛期の2022年に、静止画を使ってきたからだ。そのCMがこれだ。

真剣に見る人が少ないCMであるが、企業はウン億円という莫大な費用をかけて制作している。それ相応の見返りがあるのだろう。とはいえ、少ない制作コストで多くの人に見られる方がいいに決まっている。

このファミマのCMは、他のCMと比べると制作コストは低いはずだ。動画編集も楽だろうし、生田斗真を呼びつける必要もない。

そんな低コストで作られたCMが、ウン億円のCMを抑えて僕の目に留まったのである。

一CM三鳥

この動画のすごいところは、静止画を使っているのに、メッセージを伝えることにも成功していることである。静止画を使うというアイデアは、他にも思いつく人がいるだろう。しかし、それだと肝心なメッセージが伝わりづらくなる。当然ながら、静止画よりも動画の方が多彩な表現が可能だ。

一CM二鳥である。

実はもう一つすごいことがある。それは、他社のCMを利用していることだ。
人間の特性として、止まっているものが動き出せば目が行く。逆に、動いているものが急停止しても目が行く。つまり、変化がポイントである。ファミマのCMは前に流れていたCMが動画だったからこそ、目立っている。ファミマは他企業のCMさえ利用しているのだ。

これで一CM三鳥だ。

通常、他社のCMを勝手に使うのは反則だ。つまりファミマのCMは、反則ギリギリである。

生田斗真を動かすカネがなかったんじゃないのか?

このCMのメッセージを普通に読み取ると、「広告費を削減して、商品のために使う。すると安くいいものが提供できる。だから買った方がいいぞ。」ということである。

ここで僕の中で、一つ疑問が生じた。「ファミマは生田斗真を動かすカネがなかったのではないか?」と。まあ、そんなわけはないだろう。天下のファミマだ。ただ、こう考えることで、自分の生活にも役立ちそうである。

「お金がない」というデメリットを「広告費を削減」というメリットにすり替える。この考え方を見習いたいのだ。

僕には、往復1時間の通勤時間が必要だ。正直言って、ムダな時間である。デメリットだ。これをメリットに変えられないか?そんな思いで、noteの内容を通勤中の車で考えることにした。

すると、パソコンの前に座って「何を書こうか」と悩んでいるときよりも、遥かに多くのアイデアが湧いてきた。シャワー中にアイデアが湧きやすいのと同じ効果のような気がする。アイデアは余白に舞い降りる。

公安委員会より自動車や原動機付自転車の運転が特別に許可される第一種運転免許を交付された有資格者である僕くらいになると、運転に集中しながらも「余白」を作ることができるのだ。

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