ミニド

タクシー運転手の日常や考えごとのほか、ミニド製作所の作品などを載せてみます。

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最近の記事

ルールについて考える

 「決まりごとは守らなければならない」。  これは普通に考えて何も間違っていませんが、僕たち日本人のルールに対する意識は、ルールの内容がどんな理由と影響を持つものなのかを考えず、ルールを守ることそれ自体を正しいとする人が意外と多いような気がします。でも、ルールを守ることそれ自体に正義はありません。それ自体が正義なら、人類最後の一人になっても信号が青になるまで待つことが正義ということになります。  道交法では自動車運転時、左折する場合はあらかじめ左へ、右折する場合はあらかじめ

    • REST社 乗客セット

       昨年の鉄道模型コンベンションでREST社が販売していたNゲージ用の乗客フィルムを紹介します。  Nゲージ車両に人形を設置すると「生きた」感じがでるわけですが、この雰囲気が欲しいユーザーにとって人形の設置は重労働(+足を切断する罪深い気持ち)です。  REST社の乗客セットは透明フィルムに人が印刷されたもので、この技術はなかなか難しいらしいのですが、実体人形の設置と比べたらものすこく楽でいて低コスト、室内灯装備でも効果抜群です。    セットのフィルムには、中央に設置する

      • 落選確実選挙演説

         日本を愛してやまない皆様、お忙しいところこんなにたくさん集まっていただき誠にありがとうございます。現役タクシードライバーで、ミニド製作所の代表、六六(ろくろく)でございます。  ここに来てくれてる皆様は、テレビで米が少ないって聞いたからと、食べもしない米を大量に買い占めたりはしてないとおもいますが!(会場に笑い声)  さてこの米不足、いつも自分が食べる分だけ配給される仕組みであったなら決して不足はしなかったとおもいます。ええ、つまり足りないわけではなかったということです

        • 人手不足という認識は正しいのか

           どの産業も人手が足りないと聞きます。だから外国人を受け入れることが最善の対策だとも聞きます。  ぼくが子どものとき、行ける範囲にコンビニは1軒しかありませんでした。歯医者は2件、ドラッグストアはなくて、小さな薬局と酒屋さんが1軒ずつありました。「もっとあればいいのに」と思ったことはありませんでしたが、今はそれぞれが2倍か3倍あります。人口が減っているのに店が増えています。店のぶんだけ求人も増えています。  人が減っているのに便利であることへの欲求は加速しています。その欲

        ルールについて考える

          日本通貨とキャッシュレス

           あなたが経営しているお店に、1万円の買い物をするというお客さんがきました。お客さんはこう言いました。 「今日は物を持って帰るだけで支払いはしません。来月か再来月には9500円を支払いますので。」  経営者であるあなたは何かの聞き間違いかと思うでしょう。あるいは、てんで話にならないのでさっさと追い出して清めの塩を撒いておくかと考えるかもしれません。  品だけ持っていって代金は来月以降にするとか、1万円の品なのに9500円しか払わないとか、およそ常識のある人の考えではなさそう

          日本通貨とキャッシュレス

          日本の土地を買った中国人に相続人がいなかった場合って、中華人民共和国が相続者になるのかな?そうはならない対策が万全になっているうえで売っているのかな?

          日本の土地を買った中国人に相続人がいなかった場合って、中華人民共和国が相続者になるのかな?そうはならない対策が万全になっているうえで売っているのかな?

          教育とスマホ

           先日ニュースで聞いたこと。ここ10年でSNSによる未成年者の犯罪被害が6倍に増えたそう。司会者は、 「子どもたちがネットやスマホ、SNSとどう付き合っていくべきかが課題です」 なんて言っていた。  ここ10年で子どもたちの学力が上がったとか、何かの技能が向上したという話は聞かない。ここまではっきりわかっているなら課題なんかなくて、付き合わないという選択しかないじゃないかとおもうけど、世の中の人々はどうしてもスマホにかじりついて生きていきたいようで残念。  子どものうちに

          教育とスマホ

          利益追求の果てにあるもの

           このところJR東日本への苦情をニュースでよく見る。いち企業としては(五街道始め日本で1番の生活動線をいち企業が握っていることが問題だが)、みどりの窓口閉鎖も京葉線の快速減便も、本数削減も列車ワンマン化も、利益を追求するための効率化であることは誰でもすぐにわかること。  だけど、利益追求の先にあるものって何だろう。「経済の話」で書いたけど、お金は何かと交換するための手段であって、お金を表す数字の印刷自体が目的ではない。利益の先にある「究極の目的」が人の幸せでなければ利益それ

          利益追求の果てにあるもの

          経済の話

           お金の循環によって、みんなの暮らしが救われることを「経世済民(けいせいざいみん)」という。これが「経済」の語源。  ところで、カスハラが話題になっているが、果たして「客は偉い」のだろうか。経済の原点をわかりやすく伝えるとこんなふうになるとおもう。 ◆1 ぼくは白米屋さん、あなたはみそ汁屋さん。ぼくは毎日、白米だけを食べて過ごしている。あなたは毎日、みそ汁だけを食べて過ごしている。ぼくとあなたが偶然に出会ったら…。誰もが考えるのは1食ずつの交換。出会って以降、お互いの分を交

          これ以上の進化はほんとうに幸福?

           リニア建設で地盤の水位が下がっているという。JR東海はあらゆる手段でこれを解決して建設を進めることだろう。    日本の技術革新を応援しリニア開業を心待ちにしている人はたくさんいるだろうけど、ぼくはリニアカーに全く興味がない。興味がないというより、そんなものは無いことが望ましい。  ぼくの好みとしては、文明と暮らし・機械と人のバランスは、2000年あたりまでの数年間がベストだったようにおもう。スマホが普及してからはいろんなことがつまらなくなり、特に日本人はスマホと引き換え

          これ以上の進化はほんとうに幸福?

          103系は「電力バカ食い」なのか

           103系はしばしば電力を大量消費しているように書かれ、省エネの敵であるかのような認識をもつ人も少なくない。その根拠は209系のアピールポイントであった、 「この電車は従来の半分の電力(47%)で走っています」 というステッカー。  事実、209系の走行電力は、理論値として103系の47%まで下げられるようだ。ただしそれは京浜東北線で使用した場合のみだ。開発陣にとって、もっとも都合の良いデータがこれだったのだろう。    意外に思われるかもしれないが、103系の電動車1ユニ

          103系は「電力バカ食い」なのか

          壊すか、捨てるか。文化財の保存

           僕にとってのスターだった、山手線と京浜東北線の103系電車。たくさんの模型や玩具、本やDVD、文具やイラスト・アイコンなど、ここまで愛された電車はほかにあるだろうか。自分が好きなせいもあるが、この電車が存在しない鉄道なんて、日本が世界に誇る鉄道として何の魅力があるのかと思ってしまう。    多くの日本人は、世界遺産や国宝になっている城や寺などを誇りに思うだろう。だがそれらが現存しているのは、昔の日本人が〈残す〉という偉大な決断をしたからだ。現代の僕たちはそれを傍観しているだ

          壊すか、捨てるか。文化財の保存

          和田岬線の103系、動く状態で保存してもらえないのかな。費用がかかるのはわかるが、お金に代えられない文化財だとおもう。 もっともたくさんの玩具や模型が作られ・書籍に収められ、絵と描かれ、写真に撮られた、日本でいちばん愛された電車ではないだろうか。

          和田岬線の103系、動く状態で保存してもらえないのかな。費用がかかるのはわかるが、お金に代えられない文化財だとおもう。 もっともたくさんの玩具や模型が作られ・書籍に収められ、絵と描かれ、写真に撮られた、日本でいちばん愛された電車ではないだろうか。

          103系60周年記念モデル

          103系60周年記念モデル