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2018年、はじめて「こどものまち」の準備をする

「おもしろそう!やってみよう!」先行で準備をはじめたミニカワサキでしたが、で?何からどうすれば?場所は大丈夫なのかなぁ?参加者をあつめるためのチラシはどうやって配布するの?こども会議はどうやって進行するの?え?え?わからないことだらけ。大人カイギは、朝から集まって夕方までかかる始末。でも誰も大丈夫か!?とは思わなかった。やってみる、それしか考えてなかったのでした。


「大人立ち入り禁止、口出し禁止」を実現する場所とめぐりあう!

最初のミニカワサキは、「川崎市民プラザ」で開催することになりました。川崎を地元として生まれ育っていない人にとっては、公共施設の名前を聞いてもよくわからない、何もかも初めて感満載です。
さっそく、現地を観に行ってみます。

かわさき市民プラザ「屋内広場」

屋内広場は、「ふるさと劇場」と呼ばれる大きな劇場の前庭として使われている場所でした。
https://www.kawasaki-shiminplaza.jp/sisetu/okunaihiroba/
土日には、演劇が行われる時には、待合場所として必ず使われる場所なのですが、劇場の改修工事が行われるためぽっかりと空いていたのです。なんてミラクル!

行ってみると、いわゆる「吹き抜け」になっていて、高い天窓から屋外の光が降り注ぐ場所でした。そしてなんだか、すり鉢状になっているのです。「おとな立ち入り禁止、口出し禁止のこどものまち」を実現したい!と思っていた私たち。「こどものまち」のエリアを大人が立ち入らない状態で、でも様子を上から覗くことができる!という環境でした。これはおもしろくなりそう!!大人達沸き立ちました。

結構高いところからも見下ろせるんです。おもしろい建物!

まずは、「こども会議」参加者をあつめたい!チラシは…どうやって配布するの?

さて、大人の会議ははじめてみた、のですが、「こども会議」の参加者を集めなくては。既に7月も半ばになっていて、夏休み前の小学生に配布するのも難しい。初めてやるイベントで知名度もない。さてどうする!?

初めてつくったチラシの表面。挿絵はミニヨコハマさんから借りました‥!


初めてつくったチラシの裏面

まずは、市民活動仲間に片っ端から声をかけて、「協力団体」を募りチラシに掲載。支援者がたくさんいるってことをアピールするんだ!そして…近所のママ友パパ友、習い事のお友達に、これまた片っ端から声をかけて、「おもしろそうでしょ?参加してみない!?」と声をかけました。そんな地道な活動で、最初の「こども会議」メンバーは、小学1年生から小学6年生まで30名あつまりました。

こども会議の進行…ミニヨコハマから助っ人が!

第1回こども会議には、30人の子ども達が集まりました。そもそも「こどものまち」を知っているのは、ミニヨコハマを観に行った小学3年生が2人だけ。子どもだけでこども会議をやってもらう…のは難しい。

当時、ミニヨコハマシティを運営していたNPO法人ミニシティ・プラスは、「特命地域こどもアクタープロジェクト」https://actor.minicity-plus.jp/
を行っていました。この枠組みを使って、「特命地域こどもアクター」の子ども達が、ミニカワサキの立ち上げを支援してくれるというのです!

会議のメイン進行はミニカワサキの大人が。そして各グループファシリには、「特命地域こどもアクター」の子ども達がついてくれました。

これは本当に秀逸な企画でした。

「こどものことは、こどもにきけ!」の原則

アクターさんとは、まず大人が打ち合わせをしました。「特命地域こどもアクター」のメンバーには、ミニヨコハマシティを経験した子ども(小学5年生~高校生)が参加してくれました。

ミニカワサキの大人がどんな質問をしても的確に返してくれる子ども達。まさに「コンサル!」!

例えばこんな質問のやり取りメモが残っています…
Q.大人はどこまで関わって良いかなど、距離感を教えてください。

アクターさんと、まずはおとながお見合い。


・大人実行委員メンバーがお店を出店することや、ヘルプをすることはOK。
・大人が客として来場するのはNG:ミニヨコで選挙にまで口を出してきた大人がいた!
・大人対策は大人がしっかり考えなければならない
・必要に迫られ、我が子を探して侵入してくる大人がいるので、その場合は受付で緊急用のパスを発行すると良い。
・選挙管理委員には大人が入った方が良い。
・現金を扱うので、受付も大人が1人は必要。
・大人が道具屋さんを出すのはOK。ミニミュンヘンもそうしている。
・体調チェックは途中でやった方がいいかも(これはこどもでもできる?)
・学校は保護者も一緒に聞いたほうが良い。
・大人向け説明会は良い。ミニカワサキの全体像を伝える。

「こどものことはこどもにきく」は、この時「特命地域こどもアクター」で大事にされていた合言葉でした。会議の中に当事者が不在ということが起きがちです。いくら「こどものため」といっても、当時者がいなければ「よかれとおもって」になりがちです。「よかれとおもって」が外れた時、準備した側は「こんなにしてあげたのに」という感情が起こりがち。そして当時者にとってみたら「余計なことを」となりがちです。ましてや、大人の発案で始まったミニカワサキ。大人先行になっていることはとても気にしていました。
ミニカワサキでは今も「こどものことはこどもにきく」ことや、子ども自身の自己決定を大事にしていますが、それはこの最初の年からです。


「こども会議」ではこんなことをしました

「ミニカワサキ」当日まで、4回のワークショップを行いました。
4回のワークショップには、「特命地域こどもアクター」が来て、ミニカワサキの大人と一緒に進行してくれました。

第1回こども会議(2018年8月26日(日)13~16時)

・こどものまちってなに?こどもまちづくりクラブってなにするの?
・ワーク①「あなたは、どんなまちがすき?」「それってなぜ?」
・ワーク②「『まち』ってなにでできている?」
・ワーク③「ミニカワサキでなにがやりたい?(次回への宿題)」

ミニヨコハマ市長でもあるアクターさんが、子ども達のあらゆる「質問」に答えてくれます
アクターさんはこどものワークショップのグループに入ってくれました


付箋を使うのも初めてなこどもたち。おとながはっとするイメージがたくさんあつまりました。

 

第2回こども会議(2018年9月23日(日)13~16時)

・ワーク①「ミニカワサキでなにがやりたい?」宿題披露!
・ワーク②「グループになって、お仕事を決めよう」
・ワーク③「まち全体で必要なことを考えてこよう(次回への宿題)」

やってみたいお店をみんなの前でプレゼン。やりたいことを話すのって、みんな上手なんだね!
ミニカワサキで初めて会った子ども達同士でも、話がどんどん進みます

第1回会議から約1カ月が経っているだけではなく、なんと開催まであと2週間というこの日!
「自分は何がやりたいか」「それにはなにが必要か?」「アルバイトに来てくれる子にはなんのお仕事をしてもらうか?」考えが近い人同士でグループになってお店をつくっていくことになりました。

当日をイメージできるように、当日つかうこどものまちセット(ミニヨコキット)をお借りしてきました。
このミニヨコキット、長机にくくりつけるだけで、めちゃくちゃかわいいお店になるんです!

広げてみると・・・けっこうおおきい!どうなってるんだこれ!?
すごーい!まどがひらくんだぁ!!

自分はこの色を使いたい!わくわくが膨らみます!

第3回こども会議(2018年9月30日(日)13~16時)

・ワーク①「ミニカワサキ当日にやることを具体化しよう」
・ワーク②「まち全体のことを決めよう」

開催は近づいてくると、大人は焦りはじめるのですが、子ども達はワクワクが日に日に大きくなっていくのです。このギャップ感!!!でも、ワクワクってポジティブな感情だからか、なんか、うまくいきそうな気がしてきます!
とにかくイメージを共有するには模型だ!と想いがちな建築都市計画脳な私。建築事務所からスタイロの端切れをもらってきて、店舗を配置してみます。こういうの好き!という子が手伝ってくれました。

手描きの即席模型だけど、やっぱりイメージ作りにはあるといい!
模型を持ってみんなに説明してくれる姿、カッコいい!

「自分のお店」のことだけではなくて、まち全体のことを考えよう、というのがこの日の課題。実は大人もよくわかってない!ので、ここはまた、アクターさんに援けてもらいました。

ミニカワサキの入り口に設置する「学校」の原稿は、アクターさんが手描きでさらさらと書いてくれました!
オープニングセレモニーを任されたふたり
「お金の単位」を決めるのも初めての経験!そんなことまで自分たちで決めるのか!
選挙管理委員会も立ち上がりました

一気に「まち」をつくるんだ!という雰囲気になってきた日でした…!

第4回こども会議(2018年10月6日(土)13~21時)開催前日!

・グループごとの最終作業
・まち全体の最終作業
最後の会議は、開催前日。いよいよ荷物を搬入します

搬入作業も子ども達が頑張ります
「ミニヨコキット」を組み立てていきます。華やかになってきた!
商品もそろいました。各お店に振り分けていきます。
急遽「入場門」をつくることに!段ボールに折り紙をはってカラフルに…しようとしたけど、「のり」が足りない!どうする!?どうする!?
お札につけるキャラクターの名前が、そういえば決まってなかった!と急に投票がはじまるw
こんな感じのまちになりそうです!
夕方から会場に搬入開始、まちの街路が見えてきました
夜までかかって…いよいよ明日を迎えます!

写真で振り返ると、楽しく準備をしているような感じですが…初めて開催するには広すぎたこの場所。会議をする場所、荷物を置いている場所、作業をする場所がバラバラで、だれがどこにいるのか、何がどこにあるのか、その把握だけでテンパってしまう!
この日の段階で、こどもスタッフ達は、自分たちが何をするのかばかり考えていて、お客さんがどんな動きをするのか、考えるに至っていないことにはたと気付く大人。お客さんが、まちのすごし方を学ぶ「ミニカワ学校」を読み聞かせして、、、うん、おっけー!たぶんわかった!

そして翌日、本番を迎えます。

初めての本番告知チラシ。「校長会」に挨拶を取り付け、中原区と高津区で配布ができることに。
そういえば!クラファンもやりました!ぎりぎりのかつかつでしたが、経験値に!

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