DKAに対するグラルギンの早期投与
どうも!みんほす!の永井友基です。
興味持った論文を興味持った部分のみわかりやすくお伝えしていきます。
今日のテーマは「DKAに対するグラルギンの早期投与」です
![](https://assets.st-note.com/img/1731829757-IlCerUkqDLZMJPA2VGvER8hb.png?width=1200)
目的
糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)管理において、持効型インスリンであるグラルギン(早期SC投与)と静脈内(IV)インスリン持続投与の併用が、IVインスリン単独投与と比較して有効性と安全性にどのような違いがあるかを検討すること。
方法
デザイン: 単一施設、オープンラベルのランダム化比較試験
対象: タイの大学病院でDKA診断を受けた18歳以上の成人60名(30名/群)
介入: 早期グラルギン群(DKA診断後3時間以内に0.3単位/kgのSCグラルギンを投与)とIVインスリン標準治療のみを行う対照群
主アウトカム: DKA解消までの時間
副次アウトカム: リバウンド高血糖、入院期間(LOS)、低血糖、低カリウム血症、死亡率
結果
主アウトカム: DKA解消までの時間
全患者
![](https://assets.st-note.com/img/1731829986-y7ojHzP5GEwaOX8tdrfvlAK0.png)
早期グラルギン群: 平均 9.89 ± 3.81 時間
対照群: 平均 12.73 ± 5.37 時間
差: 平均 2.84 時間短縮(95% CI: -5.24 ~ -0.43 時間, P = 0.022)
ということで、グラルギンを診断から3時間以内に0.3単位/kg(50kgで15単位)皮下注射+インスリン持続静注するとDKAの解消が3時間早かったと。
やや軽度の低血糖の頻度が高いようですが、他の大きなデメリットはなしのよう。
まあ、3時間早くなることにどれくらい臨床的な意義があるのかはまた別問題でしょうけど、2ndアウトカムですが、かなり入院期間は短くなるようですので、DKA早く治るならやってもいいかもしれないですね。グラルギン皮下注併用。