[GBA:40] ナポレオンと私。
RTS(リアルタイムストラテジー)。
海外では高い人気を誇るが日本では比較的マイナーな存在で、近年のMOBA(マルチプレイオンラインバトルアリーナ)人気によりようやく日の目を浴びたジャンルと言う印象だ。(超個人的見解)
そんなRTSがGBAロンチタイトルとして発売されていた事実をご存知だろうか?
今回は貴重な国産RTS「ナポレオン」プレイ感想を綴る。
ストイックな歴史物・・・プレイする前はそう思っていたんだけどなぁ。。。
ナポレオンとは
2001年3月21日、GBAと同時に発売されたロンチタイトルの一本。
プレイヤーはかの有名なナポレオン・ボナパルトとなり戦場を駆け巡る。
2001年当時、RTSは日本国内においてマイナーな存在だったと思う。
(余談だが私がRTSを認識したのは2007年発売の「GUILTY GEAR 2」だ。)
任天堂が発売した他のロンチタイトルは
「スーパーマリオアドバンス」
「くるくるくるりん」
「F-ZERO」。
このラインナップからも「ナポレオン」の異質さが感じられる。
タイトルとジャンルから、ナポレオンの生涯を追いながらフランス革命時代を戦い抜いていくハードなSLGなのかと思っていた。
しかし、蓋を開けてみれば想像の斜め上を行くトンデモ展開が私を待っていた。
この感覚、「鬼武者」に近いな・・・?(つまり好き)
スーパー世界史大戦F
FはFANTASYのF。
結論、「ナポレオン」は全く史実に沿っていない。
世界史好きが腰を抜かすトンデモファンタジー戦記シミュレーションだ。
冒頭こそ新米指揮官として、教官に教えを乞いながらチュートリアルをこなす。
しかし、マジメな展開は冒頭だけだ。
プレイ開始1時間もしないうちに巨大な召喚獣がナポレオン軍に牙を向く。
挙句の果てには復活したジャンヌ・ダルクやアレキサンダー大王がボスとして立ちはだかり、舞台はヨーロッパからエジプト(に行くのは史実にもあるが)、地獄へと移っていくのだ。
そしてラスボスは巨大な悪魔へと姿を変えたまさかの人物・・・
急に悪魔だ何だと言い出すあたり、「サクラ大戦」のようだ。(つまり好き)
歴史物を期待してプレイすると肩透かしを喰らう作品なのは間違いない。
でも、私はこの手のトンデモ展開が大好物なので、非常に楽しくプレイできた。
司令官は忙しい
ゲームシステムにも少し触れておこう。
一般的なSRPGとは異なり「ナポレオン」にカーソルは存在しない。
ユニットの1つであるナポレオン本人を操作し、直接ユニットへ指示を言い渡すスタイルとなっている。指示出しの基本はFace to Faceなのだ。
しかしお察しの通り、シナリオが進むにつれマップは徐々に広くなる。
複数拠点を同時制圧せざるを得ない場面もあった。
結果、ナポレオンは愛馬と共に戦場を西へ東へとひたすら駆け巡った。
司令官は誰よりも忙しい。
と、ここでひとつ注意すべき点がある。
ナポレオンにはHPが設定されている!
そしてこのゲーム、ナポレオンが死亡したらGameOverなのだ。
もちろん指示出しはFace to Faceなので、ナポレオンは銃弾飛び交う最前線にも赴く。
危ない。とても危ない。
不意の砲撃で吹っ飛ばされる場面を何度見たことか・・・
ナポレオンを終えて
スーパー世界史大戦Fと悟ってからはトンデモ展開にワクワクしながら楽しめた。
SLGとしての難易度もなかなか歯応えがあり、後半ステージは結構難しい。
だからこそ、事前に建てた作戦が綺麗に決まった時の快感は格別だった。
GBAロンチタイトルでありながら異色作であるが、SLG好きには是非オススメしたい一作だ。
さぁ、次のゲームへ行こう。
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