統一地方選で勝利宣言 楊廷和首輔「敗戦なら引責」
4/9の統一地方選に向けて、着々と準備を整える大明復興委員会。
これまでも議席目標や目玉候補の発表で世間の注目を集めていたが、ここにきて楊廷和首輔がダメ出しの宣言を出した。
「大阪以外の8つの道府県と5つの政令都市に我が党の中でも有力な候補者を出した。党員と支持者が納得しない結果なら引責するつもりだ。それくらい本気で臨んでいる。」
豊後大野市で記者会見に応じた楊首輔の発言に記者団は驚いた。同席していた鄭芝龍九州総督、兵部尚書斉泰(党内序列4位)も驚きの表情を隠さなかったことから、ここまでの大見得を切ることは想定していなかったようだ。
楊廷和内閣は苦境に立たされている。党内融和を掲げ、敵対派閥のハルイ派からも1人の入閣者を出してノーサイド人事を行ったにもかかわらず、前代表張居正氏は楊内閣破壊運動を繰り返した。
参院選での候補者公認問題と八王子市市議選での独自候補擁立、更には司農寺(金融庁)の新設(大明祖法には存在しない)を認めさせ、張氏が初代司農寺卿へ就任したことなどは、当時報道でも大きく報道された。
楊内閣のこれまでの2年半は、暴れまわる張氏との闘いであったとも言える。党内融和が進まないことで、内閣の方針に疑問を持つ党員も増えた。高尚な理念よりも現実の政策に解決策を求める多くの党員がハルイ派や無派閥に流れた。
更に1月の「スパム事件」も災いした。春節時期で活動を休止していた最中に支持者への多大な迷惑をかけたこの事件では、図らずも楊首輔個人の危機管理能力の低さを露呈してしまった。
SNSに強い士大夫を標榜していたことも裏目に出た。
今回の発言は低下し続ける求心力確保のためのパフォーマンスであろう。
実際のところ、選挙戦の見通しは明るい。
市町村議会選挙では改選議席の8割、全員当選を確保する公算が大きい。
市町村長選挙でも改選議席の4割、全員当選が確定している。
大阪府知事、大阪市長選のみ、維新の会に譲って候補者を出さなかったが、現状8知事、5政令市長選は順調だ。最後に残った大分県知事選候補者の選出後に先の発言をしていることから、事実上の勝利宣言と取ることもできる。
市町村議会選挙での圧勝が確実であるならば、知事・政令市長選挙でいくつかの取りこぼしがあったとしても「敗戦」とはならない、そんな予防線も見えてくる情勢だ。
後顧の憂いはハルイ派を筆頭とする反楊廷和派閥の出方だ。
北海道では知事候補擁立を巡り、奪門会(大礼会派閥)と救明戦線(ハルイ派派閥)での分裂選挙となる公算が大きい。この不和が津軽海峡を越えないよう楊首輔は最新の注意を払い、情報統制を敷いている。
あと1か月足らずで統一地方選、次回からは各地の知事・政令市長選の様子について解説していく。