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【本の紹介】早乙女勝元「ゴマメの歯ぎしり 平和を探して生きる」
先日から、タレントさんの訃報が続いて悲しい寂しい思いをしている。
今日はさらに、早乙女勝元氏の訃報も入ってきた。戦争体験などをつづって反戦と平和を訴え続けた作家である。
子どものころから、お名前が印象的だったのと、戦争の話ばかり書く人だというのでよく記憶に残っていたのだが…。
作家 早乙女勝元さん死去 90歳 戦争の悲惨さなど伝え続ける
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220511/k10013620491000.html
昨年、みんがら文庫の蔵書用に図書館の除籍本をもらいに行った際、この本をみつけ、すかさずカバンに入れた。
早乙女氏がアウンサンスーチー氏に会ってインタビューをしたことが書かれているからである。なんと、スーチー氏が軟禁下にあった1996年のこと。よくぞ会えたものだ。
その他この本には、早乙女氏の生い立ちから戦争体験、これまでの活動などが読みやすくわかりやすく書かれている。
子どもの頃抱いていたイメージは「戦争の本をたくさん書いている有名な作家さん」だったが、等身大のその人の、素直な思いや生活、人生観が感じられる。
刊行は2004年だが、あれから18年、何がどう変わって、変わらなかっただろうか。
早乙女氏はミャンマーの政変、ウクライナの戦火をどう見ていたのだろうか…。
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それはそうと、図書館本なのにお為書き入りのサインがはいってるよ。
本物のようだけど。
良書なので、図書館に寄贈されたのだろうか。
中にはまた、東京大空襲・戦災資料センターの設立奮闘記も書かれている。
その思いを「みんがら文庫」設立への思いに重ね合わせ…なんて、とてもとても並べられるような規模ではないけれど、人びとの友好と平和を願う点では同じと思って。