スウェーデン家具職人試験
家にあった しばらく開けていない段ボールを開けてみた。
にある職人試験の書類や写真ファイルがでてきた。 これはいい機会だから今日はその書類を。
私が提出した職人試験の家具の提案書。
Syskåp --- ミシンキャビネットだ
計画書は2007からの一年間の学習計画、デザインに至った経緯からはじまる
私はミシンを収納でき、さらに机を引き出すとミシン作業ができるようなキャビネットに白樺の突板で、外観に蓮の花の象嵌を施すことにした。白樺の突板は張り付ける向きを変えると光の加減で表情が豊かになるからだ。
今思えば、この頃既に白樺の木に魅力を感じていたのだなぁ。
ミシンキャビネットのデザイン案と詳細案。
試験に必須の"ひきだし"や"蝶番" "鍵" をどのように組み込むかのアイデア提示。
製作時間計画は各工程毎にかかる時間を経験から割り出し記入。合計時間が職人試験製作の時間となる。私は477.5時間を申請。
本試験が始まると、毎日タイムカードを記入することになる。
申請した時間と照らし合わせながら作業に取り組む。将来 仕事をしていく上で大切なことで、どのくらいの時間が必要かを考える良い勉強になった。
今は何時間だったか忘れてしまったが、追加時間数時間から試験ポイントが引かれていくため、皆慎重に時間配分していた。
最後は徹夜で頑張ったクラスメイトもいた。抽き出しは特に難しく、スムーズに開け閉めできしかもカタカタ緩すぎないこと、この調整に時間がかかった。
満点はなかなか難しいけれど
5人受けて2番目によい点数で合格点をもらうことができ、私も無事 Gesällstycke 職人資格を得ることができた。
仕事をする上で、いまは資格が必須ではないので必ず受ける必要は最近ではない。
しかし、難しい試験であるため この資格があれば仕事がある一定以上できるという証明にはなる。
当時 スウェーデン語を一生懸命直してくれた木工科の皆には感謝しきれない。
当時 うまくいかなくて 泣いたり怒ったりしたけれど、今は全部が良い思い出だ。
日本から来た外国人の私が スウェーデンに戻り(卒業後日本に帰ったので)直ぐに仕事があったのも この職人試験合格の証明書があったから。
そんな事を思い出しながら
開けてない段ボールを開けていた今日。