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あなたのあいが いまはわたしのくちびるを こおらせる わたしのあいが いまはあなたのひとみを くもらせる
違うところを見てるふりしたり 偶然を装ってそばにいたり ともかく電話番号だけは必死で聞いた
くもりのないめで わたしをみて わたしだっていきてるのだもの わたしはわたしで あるいてるんだもの それじたいが わがままなのですか? ではあなたは だれもきずつけず だれのきもちをすべてくんで いきてゆけるのですか?
九月の雨は なぜかしら特別にみえる 過ぎゆく夏を洗い流してでもいくように どうしてわたしは抱きしめてあげなかったんだろう
ゆううっさゆっさと ふたつのこぶを揺らしながら 砂漠を歩くフタコブラクダ きしきしと 足元で砂がきしみます
小劇場を見に行って わざとこぼれスポットがあたる席を占拠して ずっと微笑みをつくっていられる 女優の自分をわらおう ベストセラーの児童図書を 論破するつもりで買っといて あっさりと陥落しながら 作者に嫉妬する 詩人の自分をわらおう
ハーフムーン (三行詩)