プロテインレストの必要性②-アミノ酸-
プロテインレストの必要性①では、Modification技術の観点から必要かどうかを考察しました。続いてはタンパク質の最も小さい構成要素のアミノ酸の観点から、プロテインレストがビールに与える影響をまとめていきます。
※長くなってしまったので4部構成としました。
※2部より有料とさせていただきますが、不必要な情報だった方は返金OKです
1部:Modification
2部:アミノ酸(※有料)
3部:Form・Haze・Body(※有料)
4部:検証実験(※有料)
1部:Modificationは下記よりご覧いただけます。
アミノ酸とは
モルティングやマッシングでのタンパク質分解により分解されたタンパク質はペプチドやアミノ酸に分解されます。
タンパク質は20種類ほどのアミノ酸によって作られており、アミノ酸数が50以上となることで、タンパク質となり、50以下だとペプチドとなります。
プロテインレストを行う判断材料として、タンパク質が分解された後のアミノ酸によるビールに対する影響も考慮した上で、プロテインレストの有無を判断すべきだと考えます。
ここでは、ビールにとってのアミノ酸の意味やアミノ酸が与える影響について考察を行います。
ビールにとってアミノ酸は重要な要素です。発酵中に最も必要とされます。アミノ酸はイーストにとって最も容易に利用できる窒素源であり、窒素はイーストの増殖の促進、活性を保つのに重要な分子となります。
良好で迅速な発酵を行うために最低限必要な麦汁のアミノ酸含有量は100mgFAN/ℓであり、理想は140-150mgFAN/ℓが望ましいようです。
また、20種類あるアミノ酸のうち、形成されやすさ、取り込まれやすさ、発酵副産物として生産されるといった分類別もされます。
酵母は通常、麦汁に存在する過剰なアミノ窒素を部分的にしか吸収できず、その量はおよそ含有量の50%(全体数は不明)ほどになります。
なお、必要量を超えるアミノ酸供給がされるとイーストは特定のアミノ酸を優先的に吸収し他のアミノ酸は最終的なビールに残るという結果になります。
吸収のされやすさなどでグループ別にしたアミノ酸の表は下表です。
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