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最強のハンマーを求めて~バントハンマー解説~

割引あり

こんにちは、みねすとです。

今回はプレイヤーズコンベンション千葉2023が1か月前というのもあり、リクエストを貰いました、自分が愛用しているモダンのバントハンマーの解説をしていきたいと思います。

前回のプレイヤーズコンベンション横浜 モダンオープンで8‐2、10位でフィニッシュしました。後一勝でtop8でしたが、フラットしてしまい惜しくもtop8には入れませんでした。一応ハンマーでは最高位です。
リストには自信があり、また最近アップデートもありましたので、最新のリスト、採用理由、各マッチのサイドインアウト、プレイするときに意識する点などを書いていきたいと思います。

ハンマーのこれまで


去年のこの記事から早いこと9か月経過し、モダンの環境はかなり変わりました。

《空を放浪するもの、ヨーリオン》の禁止《力線の束縛》の登場です。

《空を放浪するもの、ヨーリオン》の禁止により、マネーパイルは姿を消し、《力線の束縛》の登場により独創力デッキやサイ続唱デッキなどの除去が変更を受けました。

これはハンマーにとっては痛手であり、基本的にロングゲームになりずらいこのデッキにとっては安定性とトレードオフにより手に入った《空を放浪するもの、ヨーリオン》相棒のメリットを無視することが出来ていたからです。再現性の低下を招く80枚デッキの方が対戦する分には楽でした。しかしデッキが60枚で2t《レンと六番》の再現性が上がったのはかなり厳しいです。

さらに、《力線の束縛》が今まで触られることのなかった《巨像の鎚》《シガルダの助け》を触れるようになってしまったのはが致命であり、仕掛けるのに失敗しても《巨像の鎚》は残るといった盤面がなくなってしまいました。

他にも《マイコシンスの庭》でkillターンが上がったアミュレットタイタン、《完成化した精神、ジェイス》を手に入れたライブラリアウト、《復活した精霊信者、ニッサ》を入手したオムナス、などその他のデッキも順調に強化を貰っています。

執筆時(2023/05/29)のメタゲーム@金魚
執筆時(2023/05/29)のメタゲーム@晴れ

ではハンマーは何か強化を貰えたのでしょうか?

もちろん、ありました。

《機能不全ダニ》

スーパーメムナイト

《ウルザの物語》からサーチができる置物破壊付きのアーティファクトクリーチャーでカード性能は一級品です。《ウルザの物語》にできないことは無いといっても過言ではありません。そのうち癌にも利くようになります。


《救済の波濤》

白い帳

色々書いてあってわかりにくいですが、つまり全員呪禁になります。今までケアが難しかった《激情》も《活性の力》も《救済の波濤》なら一枚で全部ケアできます。自分も呪禁になるのでハンデスやバーンにすら耐性を持ちました。

主な強化はこの二点です。

しかし《機能不全ダニ》を入れるにあたって一つ決断しなければいけないことが出来ました。
それは3色目の導入です。

次項からはメインボードの解説をしていきます。


メインボード解説

調整の結果このリストになりました。一枚ずつ解説していきます。

《羽ばたき飛行機械》2枚

最速2killルートをたどる際や唯一の飛行クロックであり、必要ではありますが複数枚引いてしまうと負けに近づく不思議なカードであり、カードパワーは最低に近いです。前回の記事では3枚でしたが今回は2枚。これ以上は本当に減らせません。

《ルーンの与え手》2枚

対肉デッキ最強のシステムクリーチャー。一時期は3枚でしたが後述する《星界の再誕》の枠の為2枚になりました。カードは強いですがマッチに左右されやすいカードでもあります。

《エスパーの歩哨》4枚

最強初動であり、相手にテンポ損をさせるかアド損させるかの二択を強いるのは唯一無二であり、1マナのスペックとは思えない仕事量です。基本的に腐るマッチが少なく、出すことに裏目が発生しにくい為、初手にあるとウキウキします。
基本無視した方が得策です。《エスパーの歩哨》にまじめに付き合うとテンポ差がついてまともなゲームになりません。

《ジンジャーブルート》1枚

《ウルザの物語》から突如降ってくる速攻アタッカーであり、最後の最後までワンチャンスを作ってくれる最強のクッキーです。《巨像の鎚》を温存しておけば11点取れます。抜くのは勝つ可能性を自ら摘むのと同じです。絶対に1枚は入れましょう。2枚はいりません。強くはないです。

《機能不全ダニ》2枚

最初はサイド1枚でしたが調整の結果どんどん増えて気づけばメイン4まで行きましたが、さすがに《羽ばたき飛行機械》0枚はやばかったので2枚で落ち着きました。
起動効果を無視しても《敏捷なこそ泥、ラガバン》と相打ちが出来て金属術のカウントを稼ぎ、さらに死亡時の2点ゲインも馬鹿になりません。
置いておくだけで《力線の束縛》に対するプレッシャーになりながら相手の《ウルザの物語》を無効化することが出来るのは《メムナイト》にはできない仕事です。1マナのテンポロスが響く盤面ももちろんありますが、リターンの方が圧倒的に大きい為、採用しました。

《石鍛冶の神秘家》4枚《純鋼の聖騎士》4枚

説明不要、最強の二人です。フィリップとドリス、BMと晴れる屋、ARuFaと恐山みたいなもんです。

《耐え忍ぶカー、ケンバ》1枚

新顔です.主な役割はクロック、《シガルダの助け》《巨像の鎚》ルートが失敗した場合のリカバリー、フラット受けです。同じ役割で《コーの装具役》がいますが、あちらと違い、シンボルが薄い点がメリットです。しかし、他のクリーチャーにハンマーを持たせる仕事はできないので、一長一短です。装備クリーチャーのロードでもあり、余った《影槍》や《極楽のマントル》を持ってスタッツが上がるのは地味ながら優秀な効果です。ぶっちゃけ抜いてもいいですが、個人的には単体スペックが下がりがちなハンマーに置いては必要な枠です。1t《巨像の鎚》、2t《耐え忍ぶカー、ケンバ》で13/13クロックを押し付けることもまぁまぁあります。

《現実チップ》1枚

最強のリソースカードであり、青白にする理由があるくらい絶対に必要な枠です。実質60枚ドローです。《シガルダの助け》がある状況では瞬速で用意できるクロックでもあり、フルタップ相手のエンドに出して、メインでハンマー持たせて10点強襲プランもよくあります。

《救済の波濤》2枚

《鍛冶屋の技》の枠です。全体呪禁はあまりに強く、仕事も多いカードです。《激情》《孤独》《悲嘆》すべて防ぎます。《時を解す者、テフェリー》 のスタックで打つとどれもバウンスできないので、バウンスによるテンポロスを防ぐことが出来ます。《残虐の執政官》も呪禁だと効果が誘発しないので1t稼ぎます。あと1tあれば勝てるって状況に必要なカードであり、実質的な追加ターンとして働く盤面が多発します。
もちろん《鍛冶屋の技》のパンプや破壊不能も欲しい盤面がありますが、総合的には《救済の波濤》に軍配が上がりました。

《呪文貫き》2枚

正直なくてもいいです。ですが75枚に打ち消しは最低2は必要なので、メイン《救済の波濤》4枚よりは役に立つ盤面があるため、こちらを採用いたしました。

《星界の再誕》1枚

こちらも新顔です。既存のカードで言うとレガシーの《セヴィンの再利用》に近いです。
インスタントのリアニメイトなので奇襲性が高く、相手のフルタップのタイミングに死んだ《石鍛冶の神秘家》をリアニ、《巨像の鎚》や《カルドラの完成体》をサーチし急襲するプランや、盤面に装備品だらけの場合は《純鋼の聖騎士》や《耐え忍ぶカー、ケンバ》をリアニして打点にする。コントロール相手には《ウルザの物語》を連打するなど、ゲームが伸びてしまった後のワイルドカードとして機能してくれます。
3点ゲインも染みます。

《極楽のマントル》1枚《バネ葉の太鼓》2枚

単品性能は低いですが、噛み合いが発生する為最低枚数。
《極楽のマントル》と散らすのは前回話した通り、《純鋼の聖騎士》との兼ね合いです。
《カルドラの完成体》《純鋼の聖騎士》《極楽のマントル》がそろうと、召喚酔いしているクリーチャーに《カルドラの完成体》《極楽のマントル》の両方を付けて即座に1マナ出すことができ、手札のカードをほぼすべてダンプできます。
《石鍛冶の神秘家》のヘイト値を下げるために、《極楽のマントル》を昔はよくサーチしていましたが、大体怪しまれて結局殺されるので、本当に必要な盤面以外では《石鍛冶の神秘家》からも《ウルザの物語》からも《極楽のマントル》はサーチしません。

《巨像の鎚》4枚《影槍》1枚

1マナ装備品は5枚です。こちらも説明不要の最強カードです。非伝説の《影槍》待ってます。

《カルドラの完成体》1枚

《シガルダの助け》や《純鋼の聖騎士》が来ない時のサブルートを《石鍛冶の神秘家》1枚で完結させるにはやはり必要なカードです。除去はほぼ困難であり、単騎で盤面を蹂躙します。さながら前田慶次。一騎駆けこそ、戦の華ではないか。

フェッチランド6枚《神聖なる泉》2枚《寺院の庭》1枚《平地》3枚《金属海の沿岸》2枚《地平線の梢》1枚

白マナカウント15、青マナカウント10、緑カウント8です。前回から土地の総数が1減りました。理由としましてはフラットが致命的なデッキであるためです。ダブマリした方がトータルの勝率が高かった為、キープ基準を上げるより土地の総数を減らしました。気になる方は《耐え忍ぶカー、ケンバ》か《星界の再誕》の枠を《平地》にしてください。
青マナと緑マナは相変わらずゲーム中1枚用意できれば特に不便なことはないのでこの枚数です。《レンと六番》《すべてを護るもの、母聖樹》のループに入った時に、《カルドラの完成体》を素出しできるように7マナ分土地タイプを持つ土地を用意したい場合は《金属海の沿岸》を1にして、《平地》にするのもありです。

《ウルザの物語》4枚

宇宙最強カードです。まだ消えてません。使いましょう。

《墨蛾の生息地》2枚

《巨像の鎚》と合わせて確定キルが取れるカードではありますが、前回も言った通りこのデッキの無色マナは本当に弱いです。引いた時にかみ合わせればいい程度なのでこの枚数が妥当だと思っています。マリガン前提のデッキですが、自分からマリガン回数を上げる必要はありません。

サイドボード

《静寂をもたらすもの》1枚《アゾリウスの造反者、ラヴィニア》2枚《ヴェクの聖別者》2枚

ヘイトベアー枠です。
《アゾリウスの造反者、ラヴィニア》を3にしていましたが、伝説が気になる盤面が多々あるため、1枚《静寂をもたらすもの》に変更いたしました。
具体的には

《アゾリウスの造反者、ラヴィニア》
・続唱
・ピッチスペル
・トロン

《静寂をもたらすもの》
・ピッチエレメンタル
・ブリンク系デッキ
・マーフォークや人間などの部族

《ドラニスの判事》
・続唱
・《死の国からの脱出》

《封じ込める僧侶》
・リアニ
・《霊気の薬瓶》
・ブリンク系

《エーテル宣誓会の法学者》
・続唱
・チェイン系コンボ
・アグロ

《ヴェクの聖別者》
・《敏捷なこそ泥、ラガバン》
・《ドラゴンの怒りの媒介者》
・《残虐の執政官》リアニ系

など、各デッキにたいして役割があるカードがあり、この中からカードを選択していくことになりますが、青白ベースの場合は《アゾリウスの造反者、ラヴィニア》が一番優秀でしょう。《ヴェクの聖別者》は環境上位のURマークタイドや赤黒想起にイージーウィンが狙える点も優秀です。

《万物の姿、オルヴァール》1枚

独創力のみに対してのサイドです。実際に引けていなくてもこのカードが入っているという事実が抑止力になります。
殴り返しが上手いこのデッキが《残虐の執政官》をコピーできた場合は、ほぼ勝ちます。

《冥途灯りの行進》2枚

除去枠。他にもいろいろな除去がありますが、置物も触れる点はやはり優秀です。入っていないと詰むカードも何枚かあるので、入れておくのが無難だと思います。

《救済の波濤》2枚

サイドの追加です。おもに《活性の力》などが増えるデッキに対して追加で投入します。マッチによっては《呪文貫き》と入れ替えるか、純増するかと択があるため、詳しいサイドのインアウトは後述します。

《天啓の光》1枚

対《力線の束縛》《ウルザの物語》専用カード。
1枚で2枚分の対策になるため、対策としては最高峰です。
《力線の束縛》は出た時の誘発スタックで割れば不発になります。不発にするか、一旦取られてから割ってCipを誘発させるかはこちらに選択権があるため、考えて打ちましょう。
後引きしても、道中《力線の束縛》に捕らわれた《純鋼の聖騎士》や《石鍛冶の神秘家》をエンドに割って一気に攻めに行くなど奇襲性も高いです。

《星界の再誕》1枚

追加の1枚です。主に除去コンや後手などに入れ、エンドに動いてからメインで動き、疑似的な2アクションを取れるカードであり、切り返し性能が高いです。
また除去されたヘイトベアーをリアニできるなど噛み合いを見せる場面もあります。

《時を解す者、テフェリー》1枚

元々《ドラニスの判事》を枠でしたが、《星界の再誕》との兼ね合いでこちらにしました。
戦場に出てしまえばほぼ確殺ルートが見えてくる点は唯一無二であり、続唱に対しても強く、盤面の固め合いになった際にも、突破の糸口を作り出してくれます。

《真髄の針》1枚

《仕組まれた爆薬》《耐え抜くもの、母聖樹》対策です。《ウルザの物語》からのサーチ要員なので1でいいです。

《大祖始の遺産》1枚

メタによって《墓掘りの檻》にしてもいいですが、今は独創力デッキのサブプランのリアニや《死の国からの脱出》を牽制しながら、最速で引けた場合は《レンと六番》や《ドラゴンの怒りの媒介者》《濁浪の執政》を牽制できるため、こちらにしました。

試したカード

《死後の一突き》

除去デッキ相手に急襲プランを取るために採用していました。《石鍛冶の神秘家》をリアニして、そのまま《カルドラの完成体》を投げつける動きは強力ですが、《星界の再誕》が来たため抜けました。

《軽微なつまづき》

続唱に対して、《呪文貫き》と違って確定でカウンターを取れる点、ミラーで唯一構えて強いカウンターという点で強い点はあったのですが、《救済の波濤》の枠を開けるために抜けました。

《殴打頭蓋》

青白石鍛冶として動くプランの際に《石鍛冶の神秘家》のバリューを上げるために採用していましたが、《星界の再誕》が来たため抜けました。

《ゴバカーンへの侵攻》

裏返しに行くクリーチャーが大体パワー10超え、もしくは《カルドラの完成体》だった為、一回も裏返しませんでした。


プレイガイド


ここからはバントハンマーの回し方と気を付ける点、サイドプランと
・独創力
・URマークタイド
・赤黒想起
・カスケードクラッシュ
・ミラー
・レンアンドオムナス
相手の具体的なサイドインアウトを書いていきます。
申し訳ありませんがここからは有料とさせていただきます。
プレイヤーズコンベンション千葉2023に参加される方の参考になるような内容になっていますが、指輪物語の実装により環境が変わる可能性があるため、その点はご了承ください。

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