今日(2023/08/08)の切り抜き
名字の言 99年前から受け継がれる「阪神甲子園球場の土」2023年8月8日
今年はどんなドラマが生まれるだろう。高校野球の“夏の甲子園”が6日に開幕した▼舞台となる阪神甲子園球場は、内野は土で外野は天然芝のグラウンド。雨が上がると内野に敷いた大きなシートを畳み、ものの数十分で試合が再開される様子は風物詩の一つ。それを支えるのが阪神園芸のグラウンドキーパーだ▼甲子園の土は日々のこまやかな整備と、年1回の「天地返し」と呼ばれる25センチほど土を掘り返す作業によって、雨などで流された分の土を補いながら、99年前の開場当初からの土を用い続けているという。チーフグラウンドキーパーの金沢健児氏は「先輩たちが試行錯誤を重ねながら、野球場にふさわしい土を作り、私たちがそれを継承している」と語る(『阪神園芸 甲子園の神整備』毎日文庫)▼草創の先輩方の汗と労苦によって築かれた伝統の上に、新しい思考で次なる発展と勝利を生み出していく。広宣流布の伸展も、この方程式以外にない。それを可能にする根本は、月々日々のたゆまぬ鍛錬と実践の積み重ねにほかならない▼今日の前進が未来の凱歌を開く。猛暑が続くが、今こそ心を磨き、思索を巡らせ、未来の勝利のための準備を。球児たちに負けない“挑戦の夏”を送りたい。(銘)