今日の切り抜き
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今日の「名字の言」は、「私は学会員ではありませんが、取材してほしい壮年の方がいるんです」との電話があったことから端を発した。その取材対象の壮年は、40年ほどまえ、雑草で覆われていた地域の山の斜面に許可を得て、一帯に木や花を植え、何年も黙々と草を刈り、手入れに汗した。今では通りかかる住民が、四季折々の花々を楽しめる場所となった。その姿を見ていた他の住民も「私もできることを」と、近隣の草刈りを始めた。「誰が見ていなくても続ける」陰の労苦に徹する振舞いに感動し、共に貢献の道を歩む地域の人。利害も打算もない。ただ地域のために――目に見えない陰徳は、確かな陽報となって自身も地域も照らし、輝かせていく、と記者は綴る。