ドラえもんの映画で人生が変わることもある
ドラえもん「のび太と空の理想郷」を見てきました。
8歳、5歳、3歳を連れて。
8歳「泣きそうになった。」
5歳「感動した。」
3歳「楽しかった。」
総じて好評です。私も楽しみました。非常によい体験だったと思います。
最近のドラえもん映画
ドラえもんの記憶が、大山のぶ代さんの時代で止まっている方に説明すると、最近のドラえもんの映画は、①旧作品のリメイクと②オリジナルの完全新作を半々にやっているような感じです。
2018年公開「のび太の宝島」オリジナル
2019年公開「のび太の月面探査記」オリジナル
2020年公開「のび太の新恐竜」1980年の映画をモチーフにした新作
2022年公開「のび太の宇宙小戦争2021」リメイク
2023年公開「のび太と空の理想郷」オリジナル
ちなみに「のび太の恐竜」「宇宙開拓史」「大魔境」「魔界大冒険」「宇宙小戦争」「鉄人兵団」「日本誕生」は、水田ドラでリメイク済みです。
「海底鬼岩城」のリメイクがまだ残っています。バギーちゃん。
ドラえもんの映画が教えてくれたこと
私も小学生の頃にドラえもんの映画を見て、大長編ドラえもんの漫画を読んで、藤子先生のSF(すこしふしぎ)に触れて、わくわくした世代です。
「のび太の恐竜」を見て、恐竜の世界や1億年以上前の世界に興味を持ち、
「大魔境」を見て、ジャングルの奥地や世界の秘境に興味を持ち、
「海底鬼岩城」を見て、深海の魅力や怖さを思い知り、
「魔界大冒険」を見て、科学のない世界を想像し、
「鉄人兵団」を見て、機械の便利さとロボットの心について考えさせられたりしたものです。
恐竜の種類や名前を覚えたのは「のび太の恐竜」がきっかけになったのは間違いありませんし、ジャングルやサバンナの映像を見てわくわくするのは「大魔境」の影響ですし、「バミューダトライアングル」や「ムー大陸・アトランティス大陸」を知ったのは「海底鬼岩城」を見たからです。
ドラえもんの映画には、未知の世界に対するワクワクが詰まっていました。
想像することの怖さと楽しさが詰まっていました。
そんな記憶を呼び起こされたのが「空の理想郷」です。
ドラえもん「空の理想郷」で人生が変わるかも
ネタバレを避けて話をすると、「空の理想郷」のテーマは「空に理想郷が浮かんでいるかもしれない」という想像から生まれたものです。
すごい。
「空」と「理想郷」のどちらにも興味や関心が広がっていきます。
映画のなかでも、
「空の世界」に対する未知への好奇心と、
「理想郷」に対する想像することの怖さと楽しさが詰め込まれていました。
「空の世界」といえば「天空の城ラピュタ」もありますが、テレビ放送で繰り返されるラピュタよりも、映画でドラえもんが大冒険をした空の世界のほうが子どもがのめり込むのではないでしょうか。様々な時代や様々な場所で空の世界を探し回るドラえもん達にわくわくしました。
「理想郷(ユートピア)」に対しては、「何が幸せか」「理想郷(ユートピア)を突き詰めるとディストピア(監視社会や発展しない社会)に行きつくのではないか」というテーゼが持ち上がりますが、このドラえもんの映画にもそのテーマが含まれています。
空の世界に思いを馳せつつ、理想郷について考えさせる。
小学生以下の子どもに。
そんな素晴らしい映画です。
子どもがもう少し大きくなったら語り合いたいです。
私が「のび太の恐竜」を見て恐竜のことを調べたり、「大魔境」を見て地球儀を見ながら思いを馳せたり、「海底鬼岩城」を見て海や深海に興味を持ったことを、子どもたちにも体験してほしい。
博士や冒険家や技術者にならなくてもいいから、そういうことに興味をもって、調べて、想像して、語り合うことが、きっと人生を変えると思う。
変えてくれ。そんな人生を送ってくれ。
ドラえもん映画の脚本
そんな素晴らしい映画ドラえもん「のび太と空の理想郷」ですが、脚本家は、大河ドラマ「どうする家康」も書いている古沢良太さんです。
古沢良太さんの他の代表作は「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズや、ドラマ「リーガル・ハイ」など。いずれも脚本が話題となって一世を風靡した作品です。
今の大河ドラマの脚本家というだけでも話題性抜群ですが、そもそも古沢良太さんは「リーガル・ハイ」などでも分かるとおり、脚本だけで観客を魅了させてくれます。
Wikipediaによると、もともと漫画家志望で手塚賞に準入選することもあったり、脚本を書くときにはイメージボードを描いているとのこと。
そんな古沢さんが描くドラえもんが楽しくないはずはないです。
ちなみに、今回の「空の理想郷」だけではなくて、最近のドラえもんのオリジナル映画は、脚本家のチョイスが面白いです。
2018年公開の「のび太の宝島」の脚本家は、川村元気さん。新海誠監督の大ヒット映画「君の名は。」のプロデューサーでもあり、もともと映画「電車男」の企画・プロデュースもしていた人の初脚本作品です。
2019年公開の「のび太の月面探査記」の脚本家は、辻村深月さん。『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞受賞、『かがみの孤城』で第15回本屋大賞受賞の本格的な作家さんです。
藤子・F・不二雄先生の原作じゃないドラえもん映画に抵抗感がある方も、ちょっと見てみたくなったのではないでしょうか。
ChatGPTに聞いてみました
さて、完全に蛇足ですが、私のnote記事スタイルとして、ChatGPTに聞いてみるというのをやっていますので「人生を変える映画とは、どんな映画ですか」と聞いてみました。
無難!
まったくもって無難!
『ショーシャンクの空に』とか答えておけば、間違いなさそうです。
人生を変える映画の特徴の「人生や社会に対する新しい見方を提示する」は、ドラえもん映画に当てはまると思います。
かつて夢見たドラえもん映画。
その系譜は、今も受け継がれています。
ぜひご覧ください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?