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【15日まで無料公開】一般人の視点から、こたけ正義感『弁論』の感想を述べよ。
~はじめに〜
こたけ正義感という弁護士芸人さんの『弁論』、という60分漫談をご存じだろうか。
ご存じの方は、そう。なんか X(旧Twitter) などで「すげぇ、」と話題のアレである。
ご存じない方もいらっしゃるだろうか。とりあえず “芸人さんのなんか話題の漫談動画” と思ってほしい。
私も、なんか「すげぇ、」という話題を耳にしていたところに、YouTubeからおすすめされたので視聴した。
未視聴の方は、2025年1月15日まで無料公開されているので、以下のリンクから見てみてほしい。特に前半はラジオ感覚で画面を見ずとも楽しめる。
まずは30分聞いて、面白れぇと思ったらあと30分見てほしい。
動画リンクはこちら(YouTube)
こたけ正義感ご本人は、動画の最後のメッセージで「感想・考察をXやnoteで自由に発信し、グッズを買ってほしい。」「人気があると事務所に証明して、もっとこの『弁論』を育てたい」と語っていた。
この辺の話題を正直に述べるあたり、私は好感を持った。
だからこそ、こうして文章をしたためている。
さて、以下は視聴済みの方が読んでくれていると信じてネタバレ感想を書き連ねる。ご注意を。
まず率直な感想としては、「頑張ってたな」である。
偉そうだと思われてしまったかもしれない。
しかし、彼は実際、きっと頑張っている。
なので、読者諸君は一旦その手に構えた槍を置いて聞いてほしい。
動画の冒頭に弁護士法の記述の音読がある。
{第一条 弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする。
2 弁護士は、前項の使命に基き、誠実にその職務を行い、社会秩序の維持及び法律制度の改善に努力しなければならない。}
というやつである。
彼はこの姿勢を全うしている。社会正義を実現するためにこの『弁論』を行っているし、社会秩序の維持及び法律制度の改善に努力する一環として、この『弁論』を行っている。
と、私は感じた。
本人がどう考えているかは正直知らない。が、受け取り手の一人である私にはそう伝わった。これは紛れもない事実である。
これは頑張らないと起こりえない事実であると思う。
~事実か脚色か~
そう、彼は弁護士であるからこそ、「事実」を大事にしている。
そう感じた。
なぜなら、芸人さんの漫談によくある”話を盛った感じ”があまりしない。
だから、正直、前段の前フリが少し弱いと感じた。弱いな、と思ったのは以下の2点。
①「名誉毀損になりかねない」のくだり
②小学生が言った「味噌樽の中から1年たって血まみれのシャツが見つかった事件でしょ」のくだり
ここから先は少し批判的ととられても仕方ない文章となるため、
そういった意見に抵抗がある方は、この記事に♡スキ!を押してブラウザバックしていただきたい。
さて、ニュートラルな皆さん、改めてこんにちは。
さっそく上記の2点がネタとして弱い理由と、改良案を書き連ねる。
~①の箇所について~
まず第一に、この部分がその後のどの部分に対する前フリなのか、を確認しよう。
同期の弁護士が両親に結婚はまだかとせっつかれ「名誉毀損になりかねない」と言っており、それを聞いていたこたけ正義感自身も、同調して「名誉毀損になりかねない」と思ってしまった。
という前フリからの、
袴田事件で死刑から一転無罪を勝ち取った弁護団が、「名誉毀損になりかねない」と訴える所存である。弁護士すぎるやろ、というくだりである。
ここは【弁護士=名誉毀損になりかねないと言いがち】という部分を振っておいて、のちに回収する、という構成なのだが、フリが弱かったと思う。
こたけ正義感 自身が ”弁護士であるため同調してしまった” と言っていたらフリとして成っていたと思う。
しかし、この部分は”同期だから同調してしまった”または”相手の語調が強かったため同調してしまった”と、受け取れなくもない。
これをどう改善するか。
案①【弁護士の性(さが)で同調してしまった】と強調する
案②【ほかの弁護士も立ち会っていたが、みんな同調していた】という話にする
この2パターンは少なくとも考えられるだろう。
そうすれば、【弁護士=名誉毀損になりかねないと言いがち】という部分を振っておいて、のちに回収する、という構成がきれいにはまったのではないだろうか。
~②の箇所について~
こちらも同様に、この部分がその後のどの部分に対する前フリなのか、を確認しよう。
小学生でも知っているくらい変な部分がある事件である、
という前フリからの、
袴田事件で出てきた証拠は捏造だったのではないかといわれている、というくだりである。
ここは、もう少し小学生が詳細に事件を知っていたと脚色してもよかったのではないだろうか。
例えば「小学生が『一家四人の殺害をした容疑者のものとみられる衣服が一年たって味噌樽の中から出てきたが、とても状態が良く、血痕がはっきりと判別がつく状態で発見された事件だ~!知ってる~!』と言ったんです」とか。
ここの部分は何を伝えたかったのか、が重要なので、ご本人に聞かなければわからない部分であるが、その変更をした方が、話す意味あったんちゃうかな~~~?と思った次第である。
~もっと活かせばいいのに~
その他の感想として、「ゴメンねぇ~!さみしかったよねぇ~~~!」のくだりを前フリにしなかったのは意外だった。
弁護士同士の夫婦は喧嘩を感情とは分けて解決する。のくだりのことだ。
弁護士同士が論点整理を行って事実確認を行い、話し合いが完了した後、感情の処理をどうするか、という点において、
理論的な話し合いをしていた弁護士が一転して、デロデロにただの一人の人間になってしまう、というボケなのだが、ここを活かさなかったのがもったいなく感じた。
ご本人の活かさないという判断を 肯定的に捉えるとするならば、袴田事件を弁護士という立場から茶化すことをしたくなかったのかもしれない。
しかし、警察の捜査官を「布切れが見つかるなんてエスパーか!」当時の裁判官に「ズボンを脱いだ可能性があるわけがない!」とDisるのであれば、
「ちゃんと、ただの一人の人間として誠心誠意、謝れ!」とメッセージを伝えてもよかったのではないだろうか。
まぁ、ここは本当に感情の問題であるので、一個人の感想として留めておく。
~総括。グッズ買え~
面白いものを見せていただいたので、ご本人のご希望に沿って感想をnoteに書き連ねた。
いかがだっただろうか。
こたけ正義感さん~?みってる~?おもろいから『弁論』続けてね~!
さて、面白いと思ったが応援の文章を書く気力も時間もない、という方はグッズを買いましょう。
下記のURLから購入できるので、この記事に♡スキ!を押してリンクに飛んで購入しましょう。
販売サイトはこちら
長々と書き連ねたが、ここまで人に感想を書かせることができた、という時点で、この『弁論』は素晴らしい作品であるといえるのではないだろうか。
次回公演があるとしたら、先着順でもいいからチケットを入手して、ぜひ生で見たい次第である。
2025/01/09