ほうれん草、500円。
息子との会話。
「テレビで見たんだけどさ、畑で田植えから小麦を作って売ってる学校があるんだって。」
「へー。うむくんも学校で、ほうれん草作ってるから、売ったらいいじゃん。」
「そっか!じゃあ、500円にしようかな。」
「今日スーパーに行ったでしょ、ほうれん草98円で売ってたよ。500円のほうれん草と98円のほうれん草あったらどっちを買うかな?」
「どっちも。」
「お母さんだったら98円のほうれん草かな。」
「だけど、おいしいほうれん草だったら500円でも売れるでしょう。」
「そうだね、だけど、ほうれん草は食べてみないでおいしいかどうかわからないよね?」
「そうだね。」
「お母さんだったらこうするかな。ほうれん草のパッケージにうむくんの写真を載せて、その横に『このほうれん草は、僕が小学校の畑で一生懸命育てたほうれん草です。毎日お水をやって、お日様の光をたっぷり浴びたおいしいほうれん草です。』て書くかな。」
「!。それは絶対買うね。全部買うよね。だっておいしいもんね!マフィンも作って売ろうかな?マフィンは200円。」
「おお、いいね。ほうれん草は、種があればできるけど、マフィンは、小麦粉、牛乳、たまご、お砂糖がいるね。全部、こだわりのおいしいのを使ったらさ、マフィン作るのに500円くらいかかっちゃうかも。それに、隣に安くておいしいマフィン屋さんができたらさ、お客さんそっちに行っちゃうかもね。」
「そしたらさ、レーズン入りとか、チョコレート入りとかいろいろおいて、ライバル店に勝てばいいね。こっちにはいろいろな種類のマフィンがありますよーって。」
かけ算がなかなか覚えられなくて、
つい、焦って、叱咤叱咤した後のお風呂での会話。
かけ算覚えなくても良いかという気持ちになった。
200円のマフィンをたくさん買ってもらったら、
優秀なレジスターが計算してくれるしね。
わたしよ、あなたの息子は、
かけ算がそらで言えなくても、
ちゃんとものを売るための方法を
考えることができているじゃないか。