インナーデベロップメントがなぜ人と組織に必要なのか?
MiLIの荻野です。
MiLIは、この2023年春以降、「インナーデベロップメントソリューションの提供組織」へと転換する、と宣言をさせていただきました。
多くの方は、「インナーデベロップメント」とは何? また、新しい横文字? と思われる方もいると思います。
「インナーデベロップメント」に関するソリューション、プログラムは、これまでMiLIが設立以来10年にわたり、提案や各企業やリーダーに提供してきた内容であり、何かまったく新しいプログラムを提示しようとしているのではありません。
しかし、その必要性、緊急性があるにも関わらず、あまりにも日本においては、このインナーデベロップメント領域のスキル開発がおざなりにされていたり、その必要性が多くの日本企業で認知がされていないことにいよいよ危機感を感じています。
インナーデベロップメントとは、「内面の発達」「内面の成長」ときには「自己啓発」とも訳され、あまり日本では聞かれない言葉ではありますが、世界では、変化の激しく答えのない時代背景の中でこそ、いよいよその必要性が言われている概念です。
そこで、下記に「インナーデベロップメントがなぜ必要なのか?」について、まとめたいと思います。
インナーデベロップメントとは?
現代の日本社会において、企業や個人に対する期待はますます高まっています。成長や成功、そして創造的な解決策の発見が求められる一方で、高い競争力や急激な変化に対する適応力も必要とされています。このような環境下で、インナーデベロップメント(内面の成長)が、企業や個人が目指す成功や成果を実現するために欠かせないものとなっています。
インナーデベロップメントは、単に知識や技能を身につけることではなく、自己理解や自己成長を通じて、より優れた人間となることを目指すものです。つまり、外側の成果やパフォーマンスだけでなく、内面の成長や変容を追求することが、長期的な成功や幸福感につながるという考え方です。
インナーデベロップメントのメリット
具体的に、インナーデベロップメントは、以下のようなメリットがあります。
まず、自己理解の向上です。自分自身の価値観や信念、能力や性格、感情や行動などを深く理解し、自分自身をよりよく知ることができます。これにより、自分に合ったキャリアや働き方を見つけることができます。また、マネジメント層であれば、自分らしい、自分の価値観、強みを反映させたマネジメントスタイル、リーダーシップスタイルを発揮することに繋がります。また、他者との関係を改善し、コミュニケーション能力の向上にもつながります。
次に、自己成長の促進です。自分自身の弱点や課題に取り組むことで、自己改善が可能となります。自分自身を変えることで、周りの人や状況に適応する能力が向上し、成功や幸福感につながることが期待できます。また、自己を知り、新しいアイデアや知識、技術を身につけることで、さらなる自己成長につながるだけでなく、業務の改善や問題解決にも役立ちます。さらには、仕事や人生に対する目標や方向性を明確にすることができ、より有意義な人生を実現することができます。
以上のように、インナーデベロップメントは、企業や個人において、多くのメリットがあります。具体的には、企業においては、社員の自己成長の促すことで、生産性や業績の向上、イノベーションの創出などが期待できます。また、社員の満足度やモチベーションの向上にもつながり、離職率の低下や人材の確保にもつながることがあります。
インナーデベロップメントと組織づくり
さらに、社員のインナーデベロップメントは、組織文化の形成や維持にもつながります。組織が共有する価値観やビジョン、行動規範などを理解し、自分自身がその一員であることに誇りを持つことができます。そして、組織全体での目的や目標に向けて、個人が自発的に行動することができます。
一方で、現状の日本社会や企業においては、インナーデベロップメントを促すための取り組みがまだまだ不十分です。一部の企業では、社員の健康管理やストレスマネジメント、コーチングなどの取り組みが進んでいますが、まだまだ普及しているとは言えません。また、社員自身も、自己理解を深め、成長意欲を高め、自己成長を遂げて行こうとする人は限られていると言えます。
インナーデベロップメントの取り組み
これからの日本社会や企業においては、人材育成や組織文化の形成において、インナーデベロップメントを重視する必要があります。すでに実践されていることもありますが、具体的には、以下のような取り組みが考えられ、これらはインナーデベロップメントの領域といえます。
まず、社員に対する教育や研修の充実です。技術や知識だけでなく、自己理解や自己成長、コミュニケーション能力の向上など、インナーデベロップメントに関する研修を充実させることが必要です。また、社員自身が自己啓発に興味を持ち、自主的に研修やセミナーに参加することを促すことも大切です。
次に、社員の健康管理やストレスマネジメントの充実です。身体的な健康だけでなく、心理的な健康も重視することが必要です。ストレスが原因で働きが低下したり、うつ病などの精神疾患になるケースが増えています。企業は、社員の健康管理に対して積極的に取り組み、ストレスマネジメントやメンタルヘルス対策を充実させる必要があります。
また、コーチングやメンタリングなど、個人の成長を促す支援も必要です。社員が自己理解を深め、自己肯定感を高めることで、自己成長や自己実現が可能になります。企業は、社員に対して、コーチングやメンタリングを提供することで、個人の成長をサポートすることができます。
さらに、組織文化の形成や維持においても、インナーデベロップメントが重要です。組織全体で共有するビジョンや価値観、行動規範を策定し、社員が自発的にそれを実践することができるようにすることが必要です。また、社員が自分自身や他人を理解することで、コミュニケーションの質が向上し、組織内の協調性や信頼関係の構築につながります。
以上のように、インナーデベロップメントは、企業の生産性や業績の向上だけでなく、社員の満足度やモチベーションの向上、組織文化の形成や維持にもつながります。日本社会や企業において、インナーデベロップメントを促すための取り組みを進めることで、より良い社会や組織を実現することができると言えるのです。