改めて振り返ります。
こんにちは、水無月です。
今回は、前回書いた「青山剛昌先生と尾田栄一郎先生の対談」について、サンデー・ジャンプ共に次号が発売されたので、もう少し詳しく話していきたいと思います。
■前編
まずは、この対談が実現した経緯についてですが、きっかけは雑誌「ダ・ヴィンチ」のインタビューでの青山剛昌先生の発言です。
これに対して、尾田栄一郎先生が巻末コメント(2021年49号)での発言がこうです。
上記を経て、出版社同士の垣根を越えた歴史的対談が実現しました。
①青山剛昌先生は63年生まれで、尾田栄一郎先生は75年生まれ で干支が同じで卯年です。
青山剛昌先生:
卯年伝説知ってます? ちばてつや先生は39年・あだち充先生は51年と2人とも卯年生まれなんです。その12年後がオレで、オレの12年後が尾田くん。その後がまだいない。
尾田栄一郎先生:
うちとしては、鳥山明先生がどこかに入ってくれたらと思うんですけど、卯年じゃないですね(笑)。
僕昔っから「週刊少年ジャンプ」のことしか知らないんですよ。青山さんは他の雑誌のことわかります?
青山剛昌先生:
あんまりわかんないなぁ。最初はオレ、「週刊少年マガジン」に持ってったんです。そしたら「マガジンじゃダメだから違う雑誌に持ってった方がいいよ」って言われて、サンデーに持ち込んで、それから今に至るまでずっとサンデー。
・・・
尾田栄一郎先生:
僕はジャンプっ子なわけですけど青山さんがその頃のジャンプをどう見ていたのか、お会いしたら聞いてみたかったんですよ。ジャンプはあの時、圧倒的に売れてたじゃないですか。でものちに、「週刊少年マガジン」に抜かれたという争いの時期があって。
青山剛昌先生:
いや、その辺は全く気にしてなかったな。すみません(笑)。
尾田栄一郎先生:
あ、全然見てなかったんですか(笑)。
②連載開始時期の思い出をお聞きしたいです。お二人の第1話 が掲載されたとき、どんな状況でしたか。
尾田栄一郎先生:
僕が「ONEPIECE」の連載開始を始めたのは97年なんですけど、その2年前の95年に「ドラゴンボール」が終わったんです。僕らにとっては衝撃で、新人たちが「あの枠欲しい!」って、「ドラゴンボール」の枠の奪い合いが始まった時期なんですよ。で、「ドラゴンボール」と比べられては潰れてっていうのを2年間みんなが繰り返して、やっと僕が生き残れたんです。
青山剛昌先生:
すげぇ(笑)。
・・・
③それぞれの雑誌の看板を背負ってきたお二人のプレッシャー は、いかほどのものだったのでしょうか。
青山剛昌先生:
プレッシャーですか? ゼロです(笑)。
尾田栄一郎先生:
そこは僕も同じなんです!
青山剛昌先生:
だって、それはオレに描かせている小学館が悪いんだよと思って(笑)。
尾田栄一郎先生:
自分の勝手、という意識でいました。闘争心が強かった頃ほど、もうどこで終わろうが、全部自分の問題っていう考え方でしたから。
青山剛昌先生:
プレッシャーがあったら、逆に描けないよ。
尾田栄一郎先生:
そうそう。冷静に考えたらどれだけのもん背負ってるかっていうのは恐ろしいです。そういう性格の人しか生き残らないんじゃないかな。
青山剛昌先生:
そうだね、オレもそう思う。
■後編
ここからは、週刊少年サンデー35号(2022年7月27日発売)に掲載された後編についてです。
①「名探偵コナン」は94年、「ONEPIECE」は97年に連載開始され ました。その頃と今とで一番変わったことはなんでしょう か?
青山剛昌先生:
「YAIBA」の頃は青山さん、青山さんって言われてた。でも「名探偵コナン」描き始めて、なぜかみんな「青山先生」になった(笑)。編集さんは「青山さん」って言うんだけど、他のテレビ局の人とかはみんな、「青山先生」。
尾田栄一郎先生:
僕は徹底して「尾田さん」って呼んでもらってるんです。普通に若い編集者と付き合うと、どうしても向こうは敬語、こっちはタメ語なるから、上下関係でちゃうじゃないですか。そんな中だと僕に文句言えなくなる。それが嫌で、先生じゃなくて「尾田さん」って。
②お二人が思う漫画の力とはなんでしょう?
尾田栄一郎先生:
僕は「友達づくりの道具」というのが一番ピンときます。共通の話題ですね。実際僕も、子供の頃はたくさんの友達ができましたし。
青山剛昌先生:
「名探偵コナン」的には恋愛に役立ててくれたら。でも、まぁ「殺人ラブコメ」だけどね(笑)。
尾田栄一郎先生:
夢の世界ですからね。いいイメージを描きたいですよね。
・・・
③最終回を迎えた後、やりたいことはありますか?
尾田栄一郎先生:
僕は旅に行きたいです。毎日、違うところに泊まって。
青山剛昌先生:
ああー オレは引っ越したいな。でも、ちょっと引っ越せないな。尾田くんのところよりは少ないですけど、色んなものがありすぎちゃって、引っ越しづらい。
尾田栄一郎先生:
旅行とかしないんですか?
青山剛昌先生:
たまに行ってましたね。ロンドンにも、大英博物館に「名探偵コナン」の原画が展示されるからって行きました。メアリーとベルモットが対決するヴォクスホール・ブリッジの取材もそのときに行ったんだよね。でも、その後すぐコロナ流行って。
尾田栄一郎先生:
行ったことない海外は行きたいですよね。世界1周と、死ぬまで温泉の旅!
青山剛昌先生:
昔、ワールドカップを見にブラジルに行ったんですけど、日本から出国するときに、オレのパスポートをマジマジと出国審査のおじさんが見てて。「なんか問題あるんですか」って聞いたら、「続きが気になるんで、無事に帰ってきてください」って言われて、まじで!?って(笑)。
尾田栄一郎先生:
結局本名バレするんですよね。割と珍しい名前だから。病院とかで呼ばれると恥ずかしいですよね。
青山剛昌先生:
同姓同名です、とか言って(笑)。最近はね、こっそり「青山さん」って呼ばれる。
尾田栄一郎先生:
僕も最近は名前が大きくなりすぎたために、病院が気遣ってこっそり呼んでくれたり。中途半端に有名な時は、もうガンガン呼ばれちゃいましたね。
④最後に、お互いの今後に対して一言お願いします!
青山剛昌先生:
「名探偵コナン」より先に終わってほしくないです。
尾田栄一郎先生:
ああー! 僕も全く同じこと言おうと思ってました(笑)。
青山剛昌先生:
まだ「ONEPIECE」続いているからガンバローって・・・(笑)。
尾田栄一郎先生:
じゃ、終わる時はせーので終わりましょう!
青山剛昌先生:
そりゃすげぇな(笑)。
ーーー本日はありがとうございました。
凄い……やっぱり知らないところで色んな事があるんですね。普段は聞けない作者の考えた方や感じ方に触れられて、貴重な対談でした。
上記は、一部を抜粋したものになります。
フルで読みたい方は、ジャンプ(34号)とサンデー(35号)の
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