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人って最初から「特別」だったんだね
カフェオレを飲みながら、ぼんやりと考えていた。カフェの中の人はまばらだった。時間帯のせいだろう。お客さんの会話も少なく、自分に集中できる。
今日はとてつもなく穏やかな1日だった。いつもより遅く起きて、お布団でゴロゴロした。美味しいご飯も食べた。本を読了した。そして、お散歩にでかけている。人によっては、平凡でつまらない日だと言うんだろう。もっと、ドラマティックな休日がいいって思う人もいるだろうな。それは、それでいいと思う。
私も前はそうだった気がする。とにかく何かしないと気が済まない。何かに突き動かされるように行動する。やらないと怠けているような気がしてしまっていた。エネルギー量が高いのはいいことだけど、それは本当にしたいことなのかなぁ。自分が求めていることなんだろうか。
もしかしたら、それは自分を「何かすごいことをしている特別な人」だと思いたいんじゃないかなぁ。周りと比べて、こんなにすごいんですよーって言いたい時。そういう時は、動きたくない癖に動いているように思う。それは、ちょっと……ううん、かなり疲れる。
私がやりたくもないことをやってしまうことに悩んでいた時に言われた言葉がある。「もっと、ワクワクすることに自由に向かっていいんだよ。」その人も、多分同じように悩んで壁を乗り越えた人だと思う。今は、自由にやりたいことやって、稼いで、楽に生きてらっしゃる。その姿は少し眩しい。素直に尊敬する。私もちょっとだけだけど、自由にのんびりと生きてみたら、思いのほか楽になった。いいこともたくさん起こっている。それがすごい。もちろん、全力投球したいことにはエネルギーを注ぐけれど、中途半端なことはしない。その時に気づいたんだ。誰にも認められなくても、私は最初から「特別」だったんだなぁ、と。
生まれた時から人はみんな特別なんだろうなぁ。それって素敵なことだよなぁ。世界、あったかいよなぁ。そう思いながら、あつあつのカフェオレをすするのであった。