ボルドーのワイナリーに行った話
夫のワイン好きか高じてワイナリーへ度々訪れます。
今回は赤ワインの代表といっても過言ではない、ボルドーを訪れました。
ボルドーの基礎知識
ボルドー地方はフランスの西、大西洋に面している地域。
東に流れるドルドーニュ川、南を流れるガロンヌ川がぶつかってガロンヌ川になり、大西洋へと続く。こういった地形的利点によりワインを運びやすかったことがボルドーのワインが栄えた理由でもある。
ちなみに右岸がドルドーニュ川の流れる地域、左岸はガロンヌ川が流れる地域を指す。
主要品種
・赤:カルベネ・ソーヴィニョン&メルロー&カベルネ・フラン
・白:セミヨン
右岸、東岸による土壌の違い
品種は右岸、東岸のどちらも同じ品種を作っていますが、違いは土壌の性格だ。それぞれの地域に流れているドルドーニュ川とガロンヌ川の水源が違うため運んでくる土が異なるのだ。
結果、地域が近くて同じ品種でも異なる味わいになる。
右岸の主なワイン地区:粘土質
サン・テミリオン
ポムロール
左岸のワイン地区:砂利質
メドック
グラーヴ
ソーテルヌ
アントル・ドゥ・メール
訪問した2県のワイナリー
シャトー・ド・ラ・ドーフィンヌ Chateau de La Dauphine
畑にお庭、その先に見えるお城、上品な佇まいが印象的。
こちらは、1744年から1750年にかけて弁護士であり裁判官でもあったジャン・バティスト•ド・リションによって建設された。その後、最後のフランス国王の母であるザクセン公マリア・ジョゼファが滞在した。この出来事によりシャトーの名声がが高められたという。
ビオディナミと呼ばれるルドルフ・シュタイナーが提唱したバイオダイナミック農法に則った栽培も行われているとのこと。
このビオティナミは自然に任せることが重要なため、たとえ雨が降らなくても人工的に水やりをしてはいけない。
何年に起きたことかは失念してしまったが、ある年は雨が降らなかったため、周りのワイナリーは我慢できず水をやってしまったらしい。しかしシャトー・ド・ラ・ドーフィンヌは忍耐強く雨が降るのを待った。その結果、収穫間際に雨が降り、そのおかげで最高の出来栄えのブドウが収穫できたとのこと。
ワインは、外観や景色のように上品な味わいに感じられた。
シャトー・カデ・ボン Chateau Cadet Bon
サン・テミリオンの街を散策した後に伺った。
1867年創業。南向きで日当たり良好な畑。畑は80%がメルロー、20%がカベルネ・フランで構成されているそう。
印象に残ったことは、栽培していたブドウの木が病気にかかった際、アメリカが健康な木を送ってくれ、その木に元々の木を挿木することでフランスワインの生産を続けられたという話。樹齢が長い木は太く逞しかった。
小話:カヌレ
日本でも最近人気が出つつあるカヌレ。
これは元々ボルドーで生まれたと言われている。
その所以は、ワインを濾過する際に卵白のみを使うため、余った大量の黄身のが余ったため。黄身の使い道を探った結果、カヌレのレシピに行き着いたそう。
ボルドーの街には無数のカヌレ屋が日本のコンビニのように至るところにあった。初めてカヌレを食したが、黄身を使用しているからカスタードクリームのような味わいだった。