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JNOみなとみらい公演

2024年3月23日(土)みなとみらいホール25周年音楽祭の新曲演奏会に反田恭平さん率いるJapan National Orchestra(以下JNO)にとして出演させて頂きました。

JNOへの参加は初めてでしたが、それはそれは素敵な時間となりましたのでここに記しておこうと思います。

3月19日から24日の6日間みなとみらいホールでは25周年音楽祭が開催されており、JNOのメンバーを始め、沢山の豪華な演奏者が音楽祭を通してとても興味深い演奏会が多数行なわれておりました。
その中で僕は23日のJNOによる新曲演奏会というコンサートに出演させて頂きました。

プログラムは以下
○池辺晋一郎「ピアノ協奏曲Ⅳ〈草が語ったこと〉」(新曲初演)
○J.Brahms Symphony No.1

出演依頼を受けた後、プログラム数が少ないこともあり新曲はどんな長大な現代曲の譜面が送られてくるのかドキドキしながら過ごしました。
しかし12分という長さで前衛すぎることもなく現代音楽の中では親しみやすい類の曲に感じました。

ブラームスの交響曲1番は何度も聞いた事のある曲ではありますが、恥ずかしながら自分自身が演奏するのは始めてでした。
オーケストラスコアを肌身離さず持ち歩きこの曲と友達になる気持ちで準備を進めていました。

1番というからブラームスが若い頃に若気の至りでチャチャッと曲を書いたのかと思いがちですが、なんと着想から完成まで21年という年月かけて作曲したのです。
そんな21年も悩みに悩んで完成させた曲を29歳の僕が(クラリネット始めた年月もまだ16年ほどなのに、、)ほんの1ヶ月程度でこの曲にお近づきになるのはなんて浅はかなことか、、と思う日々でした。

そしてきっと周りのプレイヤーは何回、何十回とこの曲を演奏しているブラ1スーパープレイヤーばかりだろうしと、、、。

まぁそんな弱音を吐いてる暇さえも惜しいので前向きに準備期間を過ごしました。

リハーサルは3日間とも本番の会場でもあるみなとみらい大ホールで行えるというなんとも贅沢な環境でリハーサルを行いました。

初日からオーケストラメンバー、端から端まで楽器を通して音楽の訴えが強く、個性の主張の強さと協調して音楽を進めたいという2つの気持ちを持ち合わせる素晴らしい奏者ばかりで刺激的なリハーサルでした。
そして音楽だけではなく、同年代が多いという事もあるからかとても雰囲気の良いオーケストラだと感じました。

本番ではリハーサル以上の集中力やエネルギーが奏者通しで伝染していきそれはそれはとても熱い時間を過ごしました。
ちょっとでも冷めた気持ちや合わせるだけ、こなすだけの気持ちが優ってしまうと、すぐにみんなに置いていかれるような、とてもエネルギッシュな音楽が繰り広げられておりました。

ブラ1の4楽章の終盤なんていうのはそれが凄まじく、演奏後の客席では割れんばかりの拍手、ブラボーの声、スタンディングオベーション、演奏家として何にも変え難い幸福な時間でした。

ブラ1演奏後

この公演に参加出来た事とても嬉しく思います。
反田くんを初め出演者の方々、ご来場頂いたお客様、サポートして下さったスタッフ方々共にこの時間を過ごせたこと深く感謝します。

記憶が鮮明なうちにnoteに投稿しようと思いましたが、きっとこの先もずっと鮮明にこの日の音楽が記憶として残っていくのかなと思います。

師でもあるAlessandro Beverari(JNO首席奏者)
隣で彼の音楽のパワーに何度も高揚させられました。

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