【ショパンコンクール2021】 反田恭平さんの演奏を聴いて
昨日は、お騒がせしました。
暫くブラウザからnote参加します☺️
❋
今朝は、ポーランド・ワルシャワで行われている【ショパン国際ピアノコンクール】ファイナルステージでの、反田恭平さん演奏をYouTubeから視聴。
ショパン『ピアノ協奏曲第一番』。
重厚感あるダイナミックな第一章。
ロマンチックで繊細な第ニ章。
そして、ポーランドの民族舞踏エッセンスな第三章。
ショパン作曲の中でも、大好きな曲です。
反田さんのことは以前からテレビ等で知っていましたが、その音に釘付けになったのは、今回のショパンコンクール予備予選から(結構遅い(笑))。
ピアノの響きがどこまでも広がって、一音一音にあんなに豊かに感情を乗せられることに衝撃を受けました。
第一楽章、ピアノの最初の音は「つかみ」みたいなもの。ものすごいインパクトで、そこで曲への引き込まれ方が変わる。
反田さんの一音目、「ドーーン!」と来ました。実は夜中でうつらうつらしていたのが、目が覚めたくらいに!
(最初の四分位は、オーケストラのみの演奏なのです。)
第一楽章は、ダイナミックで華やかな印象がありますが、私はとても切ない曲にも感じます。曲の背景や解釈など勉強はしていませんが、「寒風吹く住み慣れた街(ヨーロッパのわりと都会)を、思い出とともに見送りながら、馬車で去っていかねばならないその心情」みたいなイメージを勝手に抱いています。
はぁ、切ない(妄想で)。
反田さんの音の「切ないポイント」(主のメロディで高音の箇所)があって、きゅう、と心が鳴きました。
大きく音を響かせる箇所は、やっぱりぐっと引き込まれます。大きく音を出すって、乱暴になりがちなので、魅力的かつオーケストラに負けない音というのが、不思議でなりません。
変わって、第二楽章。
この章は、それはもうロマンチックな恋の世界。とにかく美しいのです。
ショパンの魅力の一つである、「ロマンチック」と「繊細さ」を十分に堪能できる章。
聞き手が、繊細な音に秘められた、感情の機微に触れられるのは、中々会えない恋人たちの物語だからでしょうか(勝手な想像です)。
演奏者によって大きく違いを感じるところ。
反田さんは、どんな物語を描いていたのでしょうか。
最後に、第三楽章。
実は、私が一番、反田恭平さんの今回の演奏の中でも好きな章です。
この章は、一言でいうと、「踊り、ダンス」。
宮廷の舞踏会のような華やかで品のある音楽ではなく、人々にとって身近なダンス。ポーランドの民族舞踊の要素が入っています。
反田さんが3rdステージで、同じく民族舞踊を基にした「マズルカ」を演奏していた時にも感じたのですが、反田さんの演奏を聴いているとこちらも楽しくなってくるのです。
誰が弾いても同じ、ではありませんでした。
何だか、聡明だけれどとてもチャーミングでユーモラスな人と出会ったような、
踊って快楽を得るというより、「楽しさ」や「喜び」、そう言った「幸せ」みたいな温もりを感じて、聴いている間に笑顔になっていました。
それでも、やっぱり『ピアノ協奏曲第一番』を最後まで聴いていると、涙が流れてくる。
音楽って、不思議ですね。
ショパンの曲に込められた、「繊細さ」「優しさ」、爆発しそうな「激情」「悲しみ」、そして、故郷への「愛」。
壮大な歴史小説のように、ドラマティックなうねりある大河を、演奏者達はどう理解し、表現するのか──!?
ショパンコンクール2021も、あと数日。
クラシックだと遠ざけず、音楽という物語の世界に飛び込んでみるのも、また楽しいかもしれません。
🌟ショパンコンクール ファイナルステージ(1日目)のYouTubeリンクはこちら。↓
明日は、もう一人の応援する演奏者、アレクサンダー・ガジェヴさんの登場。
ご武運をーーー٩(>ω<*)و
こんなに書いてしまった、一瞬寝てきます🐑
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