【育児とヨミモノ】ダイヤモンドの功罪
こんにちは。漫画大好き! 2歳の娘を育児中の波川といいます。突然ですがみなさん、子育て上手くいっていますか? 今日は「最近私の子育て空回りしてるかも」「子どもとの向き合い方に悩んでいる」と感じているすべての親たちに、漫画『ダイヤモンドの功罪』をご紹介します。
『ダイヤモンドの功罪』は、平井大橋先生が描く週刊ヤングジャンプで連載中の野球漫画です。類稀なる野球の才能を持つ主人公、小学五年生の綾瀬川次郎と、そんな次郎の才能に翻弄される周囲を描いた群像劇です。
作中に出てくる子どもたちの現代っ子らしい軽い振る舞いと心中の深刻さのギャップもさることながら、この漫画に出てくる大人たちの本音と建前のギャップのあまりの落差は、胸を抉られるほどの衝撃があります。
ともすれば子どもたちを都合のいいように扱っているともとれる彼らの言動に、なんて酷い大人たちなんだ! と一方的に憤れないのは、親になりきれない自分自身の未熟さや狡さ、そして葛藤を俯瞰で見せられているような気分になるから。
功罪ファンにはお馴染みのヤスのお父さん(通称ヤスパパ)は、本作に出てくる“ヤバい大人”の原点にして頂点だと評されている保護者です。ヤスパパは、我が子に野球の才能がないと分かるやいなや次郎に擦り寄り、野球の才能がある自分からこんな子が生まれてくるはずがないと、あろうことか我が子の出自まで疑いはじめてしまいます。そのあまりの毒親っぷりに寒気を覚えるとともに、我が子の才能のなさにひそかに落胆した経験のある親はギクっとさせられてしまうのです。
作中で目を引くのは、次郎をはじめとした子供たちのなんでもない日常の鮮やかさ。友達とかき氷をしたり他愛もない話をしたりする場面の子供たちのいきいきとした楽しそうな表情がとても印象的です。子どもの将来を心配したり才能があるなら伸ばしてあげたいと思う気持ちが先走ってしまうのが親心ですが、それ以上に、心許せる親以外の誰かとの深い繋がりがあるかどうかが、子供にとっていかに重要であるかを実感させられました。
『ダイヤモンドの功罪』はヤンジャンアプリで最新話まで購読することができます。登場人物たちのキャラを掘り下げたおまけ漫画満載の単行本も6巻まで発売中です。
最近子育てが空回っているな…と感じているあなた、子どもとの向き合い方に悩んでいるあなた、ぜひ『ダイヤモンドの功罪』を読んでみてください!